アクセスカウンタ

プロフィール

ブログ名
ただメモをとる人たち
ブログ紹介
気になった情報や思い付きを忘れないようにメモしていくのがこのページの趣旨です、基本的に備忘録のブログです
・2009/04から竹本泉さんの二次創作はじめました
・当サイトに関してはリンクフリーです
・デザインが崩れる場合はJavaScriptがonになっているか確認してください
・このブログはOperaで表示確認してるので、IEだと違和感を感じるかもしれません、ごめんね

二次創作   雑文   創作リンク
help リーダーに追加 RSS

ねこねこパニック [二次創作 SS 竹本泉]

2009/07/05 18:44
ねこねこパニック! (16P)







 ここは、数千年前、突如いなくなってしまった人間にかわり、猫たちが文明を受けついだ世界である

 猫たちは人間の文明を維持するために、人間になりきって生活している



 そんな猫たちがある日、アドバイザーとして別世界から人間を呼び出す方法を発見

 それが村上百合子なのであった



 まあ、そんなわけで―――――











 ドンドコドンドコ ♪  ドンドコドンドコ ♪











 なにかというと猫の世界に呼び出されてしまう百合子なのである













 ぼふんっ、という大音量とともに、魔方陣の中心に顕れる一人の少女。
 後ろ髪を一房にまとめて赤いリボンで結っているこの女の子こそが、この世界で唯一の、最強にして天下無敵な女子高生な人類だったりするのだが
「だーっ、苺ケーキ苺ケーキ苺ケーキーっ!あんたたち、わたしがマキシムの限定ケーキ買うのにどれだけ並んだと思ってるのよー!しかも、お金払ったのに、まだ商品受け取ってない〜!」
「すみません〜〜〜っ」
 なんとも、今日も暢気で平和な猫世界なのであった。




「はぁー。まあ呼び出されちゃったもんはしょうがないけどねー。もう、あんたたちもなんだってこういつもいつもタイミングを見計らったかのように呼び出しちゃってくれるのかしら?」
 そんな、どこかくたびれた様子で住宅ローンの返済がまだあと25年もあるんだよなー、などと日本のサラリーマンのように、どこかしらあきらめた様子で肩を落としながら、それでもテーブルに用意されたオレンジペコと抹茶のムースに手を伸ばす百合子に、ふいに脇から声がかけられた。
「こいつらにそんな高度な思考が出来るわけないだろう?
今回は運が悪かったとあきらめるんだな、百合子」
「今回は、じゃなくて、今回も、でしょうがっ!てゆーか、どうせ今回もあんたがわたしを呼び出すように猫たちを脅迫したんでしょ!?」
 そういって百合子が睨み付ける相手は、ソファーに寝そべるような姿勢でだらけきっている。室内にも関わらずサングラスをかけているこの男は、この世界唯一のアレでソレな男性な人類だったりする。

 名前はヘンリヒ・マイヤー、元宇宙飛行士で現在は絶賛暇人生活満喫中な困ったやつなのである。
 なんだってまたこんなことになっているかというと、実はこの世界、なんだかよく分からない理由で人類全体が宇宙進出してしまい、結果として現在この惑星には猫たちとこの男しかいないのである。

 そんなヘンリヒはといえば、宇宙軍のパイロット時代、新型の亜光速宇宙船のテスト飛行で人工冬眠中でぐっすり寝ている間にウラシマ効果で外部時間で5000年が経過、そして母星に帰ってきた頃には既に人類は存在しておらず、そこはあたり一面が猫だらけという冗談のようなメルヘン世界になっていたのであった。
 それも、ご丁寧なことに、猫たちにはなぜか人語を解するほどの知性が備わっており、人類がこの惑星から立ち去った後も、いつ人間たちが戻ってきても大丈夫なようにと、人間文化を猫たち独自の感性により今も必死に維持し続けていたのであった。
 もっとも、その方向性に若干疑問を持ったりしている百合子とヘンリヒだったりするのだが。

 悪夢のような世界だった。―――――当初、猫アレルギーだったヘンリヒは、晩年になってから多くの人にそう語っている。百合子がこの世界をたびたび訪れるようになってからは、百合子の機転により漢方薬による体質改善を施されたおかげか、猫アレルギー自体はすっかり良くなったのだが、それでも猫嫌いそのものは終生治ることはなかったようだ(ただし仔猫には優しい一面もあったりするあたりどうにも素直じゃないところもあったりする)





「おい、今回はおれじゃないぞ。そこの下等生物どもだ。またぞろ例のごとく猫どもがなにやら怪しげな企みを企てているらしくてな、おまえの知恵を借りたいらしいぞ」
「だから、ヘンリヒがいるのに、なんでわたしがいちいち呼び出されなくちゃいけないのよー!」
 縞々柄の猫と黒猫の二匹に振り返って、うがーっとわたしは涙目で叫ぶ。食べ物の恨み、特に女の子の甘味に対する欲求を甘く見たら駄目なんだからねっ!
 それに、それに。……だぁぁー、またわたしってば突然消えるっていう評判が立ってしまうのかしら。恥ずかしくて、もうあのお店に行けないじゃないのよ〜!

「で、でも、百合子様〜、マイヤー様にお伺いしようと思ったのですが、お会いした瞬間に追い払われてしまいましたので、しょうがなかったんですー」
 どこか、おどおどとした口調でわたしに語りかける縞猫は、シマシマ・ハヤカワという名前の弁護士な猫。日本猫みたいでちょっぴりかわいげがあったりする。わたしからは『シマちゃん』と呼ばれていて、何気に猫の間ではわたしと一番仲が良かったりする。
「こいつに聞くだけ時間の無駄だ」
 と、ぼそっと呟いた黒猫は、クロフ・J・カーターという名前の株屋な猫。無愛想でダンディな猫である。わたしからは『クロちゃん』と呼ばれている。寡黙な猫なのであまり多くはしゃべらないが、やはり何気にわたしとはよく顔を合わせることもあり仲は良かったりする。
 この黒猫、当のヘンリヒ本人を前にして中々良い度胸をしている猫なのだが、案の定ヘンリヒに後ろから捕まれて空中に放り投げられていた。やれやれだわ。

「ちょっと、ヘンリヒ、やめなさいよ。で、シマちゃん、どーしたのよ?今度は石油ファンヒーターでも見つけたの?」
「はぁ、石油ファンヒーターですか?」
 目をまん丸にしてキラキラさせながら、石油ファンヒーター?ねぇなになにそれなに?と、逆にわたしに目で問いかける。
 ちょっと、シマちゃん、あなた瞳孔が全開で開いちゃってて、なんだかとっても怖いわよ?
「あー、いや、いやいや、なんでもないわ。知らないならそれでいいの、うん、忘れて。ううん、忘れなさい。あー、それにしても最近めっきり暑くなってきたわねー、あんたたち、いつもいつもフォーマルな服ばかり着てるけど暑くはないわけ?」
 この流れは大変よろしくないと感じ取ったので、わたしは露骨に話題をそらすことにした。こたつの時の二の舞だけはごめんなのだわっ。
「正装は文明人の嗜みですから」
 と、二本の後ろ足で直立しているシマちゃんは胸を張って答える。それにしても直立してる猫っていつ見てもシュールよね、もう慣れたけど。
 などと自己完結する百合子は最近アレな出来事に対して色々と思考停止気味なのである。

「けものの分際で文明人気取りとは片腹痛いぞシマシマ。そういう台詞は海水浴の一つでも出来るようになってから言え。うむ、それがいい、うむうむ。人間は暑いときには海水浴と相場が決まっているのだ」
 と、ヘンリヒは実に良い笑顔でシマちゃんに顔を近づける、と同時にシマちゃんは汗をかきながら後ずさる。
 はぁ、またヘンリヒの猫いじりが始まったわね、本当にこの男にも困ったものなのだわ。
「魚と違って、陸の生き物は身体が水に浮くようには出来てないんです〜」
「まったく、だからおまえらは下等だというのだ。人間は泳ごうと思えば数q程度なら割と簡単に泳ぐことが出来るんだぞ?おまえたちはおまえたちの文明が継続する限りおまえたちの手によって人間文化を保存したいと考えているのだろう?
……それなのに、まったく。せっかくおれが人間のことを教えてやっているというのに、なんというワガママな連中だ」
 そう言って、深いため息をつきながらシマちゃんのほっぺをぐにぐにとひっぱるヘンリヒ。この子たちってヘンリヒに色々されても引っ掻いたり噛みついたりはしないのよね。
 やっぱり普段は人並みの理性があるからなのかしら?
「もうっ、ヘンリヒもそのぐらいにしなさいよ。だいたい猫の水嫌いは今に始まった話じゃないでしょうに、なに意地悪なこと言ってるのよ」
「おれの元いた時代の猫は、夏になれば犬と一緒になって川で泳いでいたし、公園の噴水に子供と一緒になって、はしゃぎまわっていたりしたものだったぞ?」
「ほんりょうれふふぁ〜?」
「嘘くさいわねー」
「……(こいつがホントのことを言うわけがないだろ)」

「……おまえたちがおれのことをどう思っているのかがよく分かった」
「日頃の行いって大事よね♡」

 わたしの言葉に、うんうん、と一緒になってうなずく猫たち。
 だって、ねー。ふつうなら水滴一滴ですら嫌がるっていうのに、どうすれば猫が泳ぐだなんて信じられるのかしら?
 そりゃ中にはそんな猫もいるかもしれないけど、TVの動物番組で紹介されるぐらいの珍しい個体だけを抽出して、それを一般化するような話をされてもねー。
 少なくとも、わたしの周りにいた猫は雨粒一滴でダッシュで逃げるような猫たちばかりだったしねー。
「ふんっ、まあそんなことはどーでもいい。おいシマシマ、さっさと百合子に用件を話してやれ」
「なんでそんなに偉そうなのよ?」






「えーとですね、実は、この本に載っている事についてなんです」
 そう言って、シマちゃんは、なにやらカラフルな装丁を施された本を持ってきた。
 パラパラとめくってみると、どうやら世界各地の祭りについて書かれた本みたいね。といっても堅苦しい専門書の類じゃなくって、どちらかというと旅行者向けというか、暇つぶし的・雑学的な、割とお気楽な感じで書かれた内容みたいなんだけど。
 ふと付箋紙が貼られていたのが目に付いたので、そのページを開いてみると―――

「あら、七夕祭り?」
「あ、やっぱりこれもお祭りなんですか?具体的な詳細が記載されていなかったので、よく分からなかったんです」
「へー、そういえばあっちの世界の地元でも時期的にそろそろ七夕なのよね。こっちだとどうなのかしら、カレンダー的にはどうなの?こっちの暦ってあまり気にしたこと無かったんだけど」
「? 七夕祭りは、開催の日時が決まっているんですか?」
「えっと、たしか新暦と旧暦の二通りのやり方があって、普通は7月7日にやるんだけど、地方によっては8月になってからやる場合もあるみたいなのよ。わたしの家っていうか地元は7月だけど、友達の田舎のおばあちゃんの所では8月にやるって言ってたわね」
 わたしの言葉に、例のごとく、「おー」「おー」と周りの猫たちが騒ぎ出す。うーん、今みたいな話でならまだしも、妙なことで関心される場合もあるから考え物なのよねー、この子たちって。

「それで、どういった祭りなんですか」
「うーん、と。あれ?
……そういえば、わたしも正直よく分からないっていうか。曖昧なことしか覚えていないんだけど。―――天の川に挟まれた、織姫と彦星の年に一度のラブストーリー?」
「はい?」
 テキトーに答えてみたら、シマちゃんも、それだけではなんのことなのかよく分からないらしく聞き返してきた。ま、そりゃそうよね。わたしだってそんな風に聞かされても、たぶん聞き返すだろうし。

「いやいや、ちょっと待って。今、思い出すから、ってゆーかその本に載ってるんじゃないの?」
「この祭りに関しては、他のものに比べて記載内容が少ないんです。それで困ってるんです」
 まあ、たしかに、世界全体から見れば、七夕祭りって別にお客さんが呼べるような内容の祭りじゃないし、どっちかっていうと、それぞれの小さなコミュニティ内での催し事ってイメージがあるし。そう言う意味ではしょうがないのかもしれないわね。

「あー、まあざっくばらんに言えば、七夕の日に笹に願い事を書いた短冊を吊しておけば願い事が叶いますよーって話よ、お祭りのやり方的に言えば。歴史的な話とかの話は、ごめん、ちょっと分かんないわ。そういえばヘンリヒのいた時代には七夕祭りってどうだったの?」
「んー、というか、それってたしか東方の文化だろう?おれの生まれた地方にはそんなのは無かったからなー。夏の祭りと言えば、トマトをぶつける祭りとかならあったんだが」
「なにそれこわい」
「なんだ、百合子は知らんのか?トマト祭りとは、とにかくその日は無礼講で、誰に対しても全力でお互いに一心不乱にトマトをぶつけまくる祭りなのだ。その日は世界中から酔狂な連中が大勢集まって大変な賑わいをみせていてな。もちろん祭りが終わった後は町一面がつぶれたトマトだらけになって、数日間は町全体が大変トマト臭くて迷惑きわまりない愉快な祭りだったぞ」
「……」
「……」
「……」
「……いやまて、おい、なんだなんだおまえたちのその目は。これはホントにあったんだぞ?ホントの話なんだぞ?」
「いや、まあ、知ってるけど。あれでしょ、それってスペインの祭りでしょ?へー、数百年経ってもまだ残ってたんだ。……でも、ふーん、ヘンリヒってスペインの生まれだったのね」
「スペイン?なんだ、それは」
「あー?」

 あら?あれってたしかスペインのお祭りかと思っていたのだけど違ったのかしら?昔なにかのクイズ番組で観たような気がしたんだけどなー。もしかしてイタリアだったのかしら、それともオランダ?でもオランダっていうと、どっちかっていうとチューリップ祭りって感じよね。イタリアだったらピザなのかしら?
 う、うーん、ヨーロッパって小国がいくつもあったりしたりするから位置関係とかいまいち分からないのよね。それもこれも全部、ローマ帝国が滅亡したのが悪いのだわっ!おまけに時代によって、国名は変わるし場所も変わるし王国同士が例外なく血縁同士でおまけに一族同士で結婚を繰り返すから家系図がなんだか大変アレな事になってるし、本当に受験生泣かせなのよねー。
 ……ああ、そうよそうよそうなのよ。わたしってば受験生なのに、まったくなんだってわたしってばこんなところでこんな事やってるのかしら。
 って、今更だけど、今更なんだけどー!
 あー、やめ、やめやめ。今はとりあえず、そういうことは考えるのはやめましょ。ゲームの強制イベント発動中だと思えばどうって事無いのよ、どうせキャンセルできないのよ、エスケープも出来ないのよ、人生簡単にリセット出来たら誰も苦労なんてしないのよー!

「お、おい、百合子、何を一人で興奮してるんだ?」
「な、何でもないわ、気にしないで。……あ、そうそう、七夕と言えば、織姫と彦星なんだけど、織姫がベガで彦星がアルタイルだったかしら、たしか。明るい星だから、夜になればわたしの世界でも見ることができたから、こっちの世界ならはっきり見えるわね。あ、そっか。そういえば、こっちの世界って天の川も地上から普通に見ることが出来るのよね。へー、いいじゃない、なんだかロマンチックで」
「……ほー、ベガにアルタイルか。それはまた随分と近場の恒星にまつわる話だったんだな、七夕とかいうヤツは。とはいうものの光年単位には違いないが。残念ながら、おれの宇宙船では行くことは無理だな」
「あら、ヘンリヒの宇宙船ってワープできないの?」
「おまえ、SFじゃあるまいし。……いや、まあ、こいつらを創った連中の技術力なら、超光速航法だとか時空間跳躍航法ぐらい実現していたとしても、さして驚かんが。おれの時代の宇宙船では亜光速航法が限界だったから無理だな。人工冬眠とウラシマ効果で主観時間はともかくとして、外部時間が数千年経っても構わないってんなら、まあ話は別だが」
「全力でお断りさせてもらうわ」
 まあ、どっちにしても燃料不足でおれの船じゃ光年どころか数光時すら飛べやしないんだがな、と、ぶつぶつと呟くヘンリヒ。あー、まだ根に持ってるのね、あの時のことを。
 とりあえず、ヘンリヒの肩をポンポンと軽く叩いてやって慰めていたら、シマちゃんが突然大声を上げてきた。

「つまり、七夕とは年に一度のお願いごとが叶うという、神様から人間へのプレゼントなわけですね!
やっぱり神様っていたんですねー。その織姫さまと彦星さまが人間の神様なんですか?」
「え、えっと、あのねシマちゃん?」
「こうしてはいられません。では、さっそくわたしたちは七夕の準備をしますので、百合子様も楽しみにしていてくださいね!」

ぼふんっ

「あああああー、あの子たちったら、またまたなんだか大きな勘違いをしてそうな気がー」


















ドンドコドンドコ♪ ドンドコドンドコ♪


















「……で、なにをどうしてどーなったらこうなるわけ?」
「どうもこうもあるか、百合子。見ての通りの、ご覧の有様だよ」

 と、ヘンリヒがなげやりに肩をすくめてから、ソファに沈み込んでいった。あんた、そのうち溶けるわよ。まあ、現実逃避したがる気持ちも、これを見た後では分からなくもないのだけれど。
 なんというか、部屋の窓から見晴らす限り、ありとあらゆる場所に、笹・笹・笹、短冊・短冊・短冊、で埋め尽くされているのだ。まるで蔦のように建物の外壁にまで巻き付かせるようにして笹と短冊がひしめき合っていたりするのを見れば、誰だって目眩の一つも覚えようというものかもしれないわ。
 え、これなんていう前衛芸術?
そう、例えてみれば、ニューヨークの近代美術館の特設展にでも迷い込んだような感じ?
 まあ、夏の日差しは遮られて涼しそうといえば涼しそうなんだけど。いや、かえって邪魔で鬱陶しくて暑苦しいのか、これは?

 いや、あの。
 えーっと、たしかにわたしは笹に短冊をつけて願い事が叶うお祭りだわよん、と簡単に説明はしたんだけど。
 でも、これはいくらなんでもやり過ぎなんじゃないのかしら?
 と突っ込まなければならない筈なんだけど、肝心のシマちゃんたちが今この場にはいない。あら、どこにいるのかしら?

「あいつらなら、屋台の準備に出かけているぞ。なんだか、かき氷がどうとかこうとか言っていたが」
「あら♪ 出店まで出すなんて本格的じゃない♪」
「なんというか、これが七夕祭りというものなのか?おれには怪しげな宗教儀式にしか見えないのだが……」

 などと、鬱陶しそうに部屋の中にある笹の葉と短冊を、ペシペシと叩いている。
 うーん、これはこれで夏の風情って感じで、わたしは良いと思うんだけどなー。西洋人のヘンリヒにはこういう叙情が理解できないのかしら?
 まあ、これはちょっとやり過ぎと言えばやり過ぎなのだが、基本的には間違っていないので、今回はわたしもあまり怒る気にはなれない。
「なんだか、今、妙な同情のされ方をされているような気がするのだが」
「き、気のせいよ。とりあえず、いったん外に出てみない?街の中がどうなってるのか気になるし、シマちゃんたちとも合流したいし」
「あー、百合子よ。まだ外は暑いのではなかろうか」
「なに言ってるのよ、もう夕方よ。ほら、ヘンリヒ、夕涼みに出かけましょうよ」
 ヘンリヒったら、放っておいたらずうっと部屋の中でゴロゴロしてそうだしね。大体クーラーも無いような部屋の中にいたって暑いことには変わりがないだろうし。もっともこの男の場合、外に出てても、やっぱり木陰になってる芝生の上でゴロゴロしてたりするんだろうけど。








 ヘンリヒと二人で夕涼みがてらの散歩としゃれ込んでみたわけだけど、まあなんというか、街の中は笹の緑と短冊の色とりどりの原色によって、なんとも派手なことになっていた。
「これも、今後の猫の文化になっていったりするのかしらねー」
「連中が何が楽しくてこんなことをやってるのかなどと一々考えたくもないが、どうやら人間文化を維持することが生きていく上での最大の目的になってるみたいだからな。過去の人間がやったことならなんでもやるんだろうよ」
「……あんまり妙な真似はさせないようにしなさいよ?」
「しらん、おれに言うな」

 適当に屋台を巡りながら歩いていたら、いつの間にか河原まで来ていたので、ふとぼんやりと空を眺めていたら、ヘンリヒはごろりとその場で仰向けになっていた。
 風が気持ちいい。
 わたしもヘンリヒの横に座って夕日が沈むまでの時間を、ただ見守ることにした。

「―――百合子は」
「うん?」
「……いや、なんでもない」

 日没とともに、空は一秒ごとにその深みを増してきている。
 遠くからは祭囃子の音も聞こえてきている。
 ……七夕に祭囃子ってどうなのかしらと思わなくもないけれど、まあそれはこの際どうでもいいわ。
 それよりも、なんだかこの変な空気をどうにかしないと。

「あ、ヘンリヒ、ほら。夏の大三角形がはっきりと見えるわよ」
「ベガにアルタイルに……デネブか。5000年以上経っても奴らはその姿を変えずに相も変わらずそこにあるんだから、考えてみれば不思議なもんだな」
 二人して星空を眺めてるんだけど、ヘンリヒは星を見ているようで、それでいて何か別の物を見ているような、そんな茫洋とした様子でただただ夜空を眺めていた。
「……どうしたの? なんだか、ヘンリヒらしくないわよ?」
 ヘンリヒは、わたしの問いにもしばらく口を開かなかったが、それでも、わたしからの視線に耐えかねたのか、ゆっくりと語り始めた。
「さっきも話したように、ベガとアルタイルは、せいぜい地球から数十光年の場所にある宇宙的なスケールで考えれば非常に近い位置にある恒星でな。極端な話、百合子たちの時代でもおそらくは無人船なら送り込めるような場所にある星だ。まあその場合、結果を見届けるのに何十世代もかかることになるだろうから、ほとんど意味の無い行為だがな。だが、デネブは2000光年以上も離れている場所にある恒星でな」
「……それで?」
 ヘンリヒは気乗りしないのか、ため息をつきながらわたしの顔からは目をそらし、どこか焦点の定まっていないような目で大三角形のある方角を眺めている。
「つまり、今この地上から見えるその星も、そんな遠い場所にあるその星からの光ですらも、おれの生きていた時代よりも後の時代の光な訳だ」
「……」
「この星でおれだけがひとりのように、大三角を形作るデネブのやつも、実のところは結局の所、ひとり寂しく遠くで輝いているだけの存在なんだな、などと益体もないことを考えついてしまっただけだ。―――我ながら面白くもなんともない、実につまらん話だな」

 ……あ、あら? なんだかいつの間にやらわたしってば、気がつかないうちに地雷を踏んじゃったのかしら。弱ったわ、こんな時の空気ってどう変えればいいのかしら。って、ヘンリヒのやつも、なにを急に弱気になってんのかしら。それともやっぱり、色々とショックだったのかしら。
 ―――まあ、そりゃ、そうか。
 考えてみれば、この星で生きている人間がひとりだけだなんて、ちょっと普通にありえないシチュエーションだものね。映画や漫画じゃあるまいし、これをわたしで置き換えたら、朝起きたら家族も学校の友達も近所の人たちもみんないなくなっちゃったようなものなわけだし。
 わたしは、たまに呼び出されて、こうしてヘンリヒや猫たちのあれやこれやに付き合わされて、ああ、今日もめ〜わくな話だな、ぐらいにしか思ってなかったのだけれど、でも、ヘンリヒにとっては、ここが彼にとっての現実なのよね。多少なりともナーバスになるのも当然かも。……ましてや、猫嫌いの人間にとってはね。

 う〜ん、でもわたしって悲劇の物語って好きじゃないのよね。どうせなら喜劇の方がいいじゃない。考え方一つで、住めば都になるかもしれないわけだし。要はヘンリヒ次第って訳よね。
 うん、結論は出たのだわ。じゃあ、このなにやら先ほどからヘタレってる男を元気づけてやりますか。まったく、男ってこういう時、ホントだらしないわね。

 ちょうど都合の良いことに、シマちゃんたちが、こっちに向かって駆け寄ってくるところだったので、わたしはそれに便乗させてもらうことにした。

「ほら、ヘンリヒ。あんまり情けない姿をしてるとシマちゃんたちに笑われるわよ。―――それに、ほら。今はわたしがいるじゃない。シマちゃんたちだっているわけだし、あんたはひとりじゃないと思うわよ?」
 それとも、わたしたちじゃ不満なのかしら、と、ちょっと拗ねたような感じでヘンリヒの肩に頭を寄せてみる。今日だけの特別なんだからね。
 毒気を抜かれたような、気の抜けたような顔をわたしに向けた後、ボリボリと頭をかく仕草をすると、ヘンリヒは盛大なため息をつきながらも、わたしの頭を撫でてくれた。

「やれやれ、おまえにまで気をつかわれるとは。……ふん、まあなんだ。すまなかったな」
「今後は、そういうのは態度で示してくれるとうれしいんだけどな」
「……そういう台詞は10年早いぞ」
 とりあえず、無言でほっぺをつねってやった。失礼しちゃうわ、ふふっ。

「百合子様、マイヤー様。お部屋にいらっしゃらなかったので探しましたよー」
「ごめんねー、シマちゃん」
「ふんっ、どこに出歩こうがおれの勝手だ」
「では、さっそくお二人には、この短冊に願い事を書いてもらいます。これでこの祭りはフィナーレとなります!」
「あら、なんだか随分と責任重大ね」
「……やれやれ、たまにはお前ら猫どもの馬鹿騒ぎにも付き合ってやるか」
 と、ヘンリヒがシマちゃんから短冊と筆を引ったくるようにして受け取ると、猫たちがみんな一斉に目をまん丸にして固まった。
「……ど、どうされたんですか、マイヤー様。な、なにか悪い物でも食されたんですか? もしかして、かき氷の食べ過ぎですか?」
 ひそひそひそひそ、と猫たちが遠巻きにヘンリヒのことを眺めやっている。
「お、おまえらなー」
 ぷるぷると震え出すヘンリヒだけど、うーん、元気になってもらうには、ここはもう一押し欲しいところね。

「ほらほら、シマちゃん、クロちゃん、それにみんなも。今日はヘンリヒが特別に、みんなの言うことを何でも聞いてくれるそうよー。今しかないから何でも言っちゃいなさい!」
「なっ、百合子、おまえいきなり何を言いだすんだっ!?」
「ほっホントですか? じゃあ、わたしたちが短冊に書いた願い事は、やっぱり人間の皆さんが叶えてくれるんですね!?」
「それではとりあえず、図書館の本を閲覧したいんですけど、マイヤー様」
「とゆーか、いっそのこと図書館から立ち退いてください、マイヤー様」
「空中に放り投げるのはやめてください、マイヤー様」
「おれの顔をつまんで引っ張るのはやめろ」
「ええいっ、おまえらいい加減にしろ!」
 きゃー、と、ちりぢりになって逃げ出すシマちゃんたちと、それを追っかけるヘンリヒ。
 ふう、やれやれ、これでちょっとは元気になってくれたかしら。

 さてと。とりあえず、わたしの短冊の願い事にはなんて書いてあげようかしらね。






 そして、数日後、この星に二人目の宇宙飛行士がやってくることになる訳なのだが、それが誰の願いだったのか、またその後はどのような日常が繰り返されていったのか ―――それはまた別の機会があったら、またその時にでもってことかしらね






おしまい

----------
原作:ねこめ〜わく








あとがきみたいなもの

 この物語は、未だ百合子様が浪人生でも女子大生でもない、天下無敵の『女子高生』時代の物語である。
 あと、この話のオチ的に考えて、百合子様は天下無敵の『元女子高生な浪人生』じゃないとおかしいんじゃないのか?という無粋な突っ込みは受け付けないことにしているのであしからずご了承ください(笑)
 これは、竹本泉的パラレルワールドの物語なんです、と都合の良い逃げ道に逃げ込んでみる。

 ども、大変ご無沙汰しておりました、ただメモです。
 同時に何本も書き進めていたら、どんどんその数だけが増えていって、結局どれも終わらすことが出来ないという駄目人間にありがちな過ちをしでかしてました。もちろん現在進行形で。どれかに的を絞ればいいのにね。
 イメージ的には学生時代に、夏休みの宿題を解るところから始めようって感じで進めていって、31日になって虫食い状態だらけのレポートを見て呆然とするみたいな。いや、今でも基本的にそんな行動原理で生きてるんだけど。三つ子の魂百までって恐いよね。

 コミックスの方では3人目の宇宙飛行士もやってきて、一気にストーリーが進んだような感じですが、それでもやっぱり、ねこめ〜わくな物語はノンビリとしているわけで。
 あれこれと気になる設定が出てきて、竹本泉的SFワールドがいよいよ深みを増してくるのか?
と思いきや、なかなか答えを教えてくれないあたりがなんとも竹本信者の心をくすぐりまくりで、色々妄想が出来て大変楽しい感じです。

 わたしの中での、『ねこめ〜わくな世界』と『百合子様の世界』は、時代設定以外は、お互いに限りなく近似な値をとる、さよりなパラレル的なパラレルワールドなんじゃないかなーとの思いから、拙作『ねこねこパニック』ではそのような仮定の下で書いてみました。6巻を読んだ限りそんな感じかなーと。今までは、単純に百合子様の世界の未来の話かと思ってたんだけど、アレを読む限り違うっぽいしなー。
 同じ宇宙空間上の地球のコピーってのも考えたんだけど、あまりにお互いの時代・科学文明が違いすぎるってのもあるからなー、でも竹本SFだから、まったくもって油断は出来ないしなー。変だぜ。

 しかし

・ヘンリヒの世界:文明は宇宙時代に突入 当然、地球外知的生命体ともコンタクトをとってるよ ……魔法?ふざけんな
・ねこの世界  :科学も魔法も、人間があるというならある。だって本に載ってるし。あと人間は神様です
・百合子の世界:科学文明発展期 魔法とか妖精とか小人とかケサランパサランとかが存在するのかは不明

 竹本作品は、まれに(というか割と頻繁に)一見普通の話に見えて、実はやっぱり変な話だったりすることがあるから油断がならない(笑)
 百合子様の世界もその描写がないだけで、実は変な世界なのかもしれない。そもそも原作の最初あたりに出てきただけで、最近では百合子様の本当の居場所は実は、ねこの世界なんじゃないか、と思えるほど百合子様の世界の描写がない。あっても、一コマだけ、その消える瞬間だけとか。いやほんと、どーなってるの?
 これだけ定期的に短時間とはいえ失踪しても大きな騒ぎにならないって事は、やっぱり、百合子様の世界も実は相当に変な世界なんだろうか?ふだんの百合子様の日常生活が非常に気になる。

 とは言ったものの、竹本泉の漫画は、あれこれ深く考えるような作品じゃないので単純に楽しもうと思ってますけど。考えるな、感じるんだ。
 あと、そろそろ竹本先生は『のんのんじー』の続きを描くべきだと思います。
 ついでに、『トランジスタにヴィーナス』も、『いろいろものの…』で描いてほしいかも。最近、過去作品の流用だと、アップルパラダイス系ばかりが優遇されまくりでちょっと悲しい。いや、もちろんパラダイス系も好きなんだけど。……コミックスの売り上げさえ良ければ、売り上げさえ良ければ、ヴィーナスもまだ連載していたかもしれないのにっ!

 長々と書いてしまいましたが、まあそんな感じなのです。
 わざわざ最後まで読んでくださった皆さん、もし、ほんの少しでも竹本泉に興味を持たれましたら、是非とも一度コミックスを買ってみてください(古本は、どうしても新品で手に入らないっていうので無い限り、出来ればやめてほしいかも〜)
 もしくは、ちょろっと雑誌を立ち読みなんてしてみるだけでもいいのです。そして、気に入ったなら即座に書店にある竹本漫画を手にとってレジへ直行してください。

 コミックスの売り上げ不振で打ち切りとか、もうそんな悲しい目にあいたくないのっ。面白いのに、面白いのに〜!

 それではまた次の機会にお会いしましょう、うじゃうじゃ。







記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


気になったメモ MAGI×ES 3巻 (竹本泉) 2009年7月23日発売

2009/07/04 17:08
MAGI×ES 魔法小路の少年少女 3巻

 竹本泉の魔法ものコミック 『MAGI×ES 魔法小路の少年少女 3巻』 2009年7月23日発売。メモ。

 そうか、ついに最終巻か。いろいろあったよね。

 ところで、『のんのんじー』の続きはいつになったら読めるのだろうか。
 『よみきりものの…』で不定期でも良いので始まることを期待しているのだが。ってもしかして、もうやってたっけ?うーん、最近記憶が曖昧だからどうにも覚えがはっきりしない〜。
 とりあえず、また過去の作品を読み漁る作業に戻るとするか……



過去作品

MAGI×ES 魔法小路の少年少女 1巻
MAGI×ES 魔法小路の少年少女 2巻



記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


気になったメモ Q:「Ads by Google」の表示を消したいのですが。 A:消せません

2009/07/04 16:13
Q:「Ads by Google」の表示を消したいのですが。

> [追記:2009年6月10日(水)]
> 来る2009年7月1より、「コンテンツ」コースの方は
> 広告の非表示設定ができなくなります。
> (「コンテンツ」コース以外のBIGLOBEサービス会員の方は、
> 引き続き広告の非表示設定が可能です)


 おかしい思っててん。ててんてんてん。などと、思わずうさんくさい大阪弁などを口ずさんでしまうほどに悩んでいたんだけど、原因が分かったのでメモ。

 急に設定が変わってしまったので、なにかしら自分がやらかしたのかと思ったけど、まあなんというか、経営上の理由というか、ウェブリブログを無料で利用させてあげてんだから、広告ぐらい載せなさいよねっ! ということなのだろう。規約の変更ってそんなもんだよね。
 まあ、そうだよね。しょうがないよね。うん、謎が解けたから、安心したよ。

 ここはいっそ開き直って、トラックバックとかブログ気持ち玉とかいうのも付けてみよう。
 もしかしたら、本文よりも広告などが目立ってしまって、かなりアレなことになるやもしれんが。


記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


二次創作 SS 作品の紹介・リンク 追加 (小説) 20090704

2009/07/04 15:48
 さすがに、ここまで原作の続きが出ない状況では、ハルヒSSの投稿数も減ってくるというものか。というわけで、わりと古めのモノを中心に紹介するということになってしまっているわけなのだが、面白い作品に古いも新しいも関係ないしね。

 もっとも、たかだか2年程度の新刊発売の遅れなど、多くの遅筆作家たちの筆の遅さで鍛えられている人たちから見ればなんてことないのかもしれない。ああ、なんてことないさ。


六方稠密充填構造(サイト名)
 2009/07現在、更新が滞っているサイト。
量より質で勝負しているっぽいので非常に安心して読めます。おすすめ

らくがき(サイト名)
 2009/07現在、更新が滞っているサイト。
短編SSのみ。キョン中心の話。

ノドアメ (サイト名)
 2009/07現在、更新が滞っているサイト。
話の構成も上手いし、非常に面白い作品が多いのです。おすすめ。

いたずらとおしおきと
 喜緑さん
ハマるな危険
 朝倉さん

朝倉SS
 朝倉さんのSSは執筆者の愛にあふれているのが多いよね。おすすめ

涼宮ハルヒの――
 キョンが実は…… みたいな。読んでみて損はしない

涼宮ハルヒの軌跡
 キョンが異世界人という設定での話。おもしろい

涼宮ハルヒの改変(TS物)
 ハルヒとキョンの性別はそのままで他の一部のキャラクタが性転換してるという、この手の話では割とめずらしいキャスティング。おすすめ

長門有希の喪失
朝比奈みくるの最後の挨拶
古泉一樹の親友
 これは読んでおいて損はしない完成度の高い作品。おすすめ

追記:Blogも開設されているようでしたので。From dusk till dawn of the dead
商業でも執筆されている方だったんですね、上手いはずだわ

キョンの消失 01
02
03
04
 これも読んでおいて損はしない。おすすめ

三人目の女神 01
02
03
04
 前半部を読み終え、そしてそのあと全部読み終えた感想としては、まさかこういう終わらせ方をするとは思わなかった。おすすめ

消失狂想曲 01
02
 佐々木が主観の……な話。佐々木というキャラクタ自身が原作でもあまり多くを語られていないので、その個性は想像するしかないのだが、それを踏まえた上でも良くできてると思う。おすすめ



記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


二次創作 SS 作品の紹介・リンク 追加 (小説 やる夫) 20090703

2009/07/03 20:57
草莽書き行く
 2009/07現在、更新停止中。サモンナイトの二次創作を取り扱っている。
サモンナイトはプレイしたこと無いんだけど、そんな自分でも楽しく読めた。
今でも更新を楽しみにしてるんだけど、無理っぽい気配が濃厚。残念。

夜神月を雛見沢に閉じ込めてみた/ひぐらしがなくですの
 台詞のみで作られた作品なので、小説としての体裁は整っていない。台本形式。
この手の形式は二次創作としては好みがはっきり分かれると思うし普通なら辛めの点数を付けざるを得ないのだろうけど、この作品に関しては、もう単純に楽しめるし、また感心させられる結末のもって行き方などを考慮するべき。おすすめ。

やる夫の剣豪ものがたり
 歴史物。当時の剣豪たちの、ちょっとしたお茶目な日常をトリビア的に紹介する話。各話ごとが短く簡潔にまとめられており、読後もすっきりとした気持ちになれて非常に好感が持てる。おすすめ。

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


二次創作 SS 作品の紹介・リンク 追加 (小説) 20090630

2009/06/30 20:14
ハルヒのSS紹介が続くのは、単純に今自分が今頃になって読んでいるからに他ならない


ミヨキチの純情
 原作でも実はこんな設定でした、と言われても驚かない。おすすめ

ハルヒ最大の敵、その名はミヨキチ
エクスカリバーは突然に
 驚愕以降の本編でもミヨキチは出てこないんだろうね

早熟な女と無邪気な男
 ここまでデリカシーが無いとは思えないが、それでもキョンなら……

吉村美代子の異常な浴場
 実は計算高い妹

ミヨキチの変貌
 ハルヒの能力にかかれば何でもアリ
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


気になったメモ 「ソニーがプレステ携帯開発を検討」の報道 とか

2009/06/29 21:51
「ソニーがプレステ携帯開発を検討」の報道
 十字キーとかその他のボタンとかどうするんだろう。それ以前に、これはPSP互換という意味でのプレステ携帯なのか、それともプレステというブランドを冠した、という意味でのプレステ携帯なのか。うーん、わからん。
 わたしはタッチパネルが搭載されたPSPに携帯電話の機能も付きました、みたいなのを想像しているんですけど、どうなの?こんなんで売れるの?いくらで売るつもりなの?PS3が39800円だけど、これより高いと全く別の商品形態にも関わらずまた色々と言われそうだけど……
 それにしてもソニーもすっかり落ち目になってしまったな―。80年〜90年代の黄金期からは想像も付かないよ。テレビも駄目、オーディオも駄目、PCも駄目、挙げ句の果てにゲームも駄目ときたもんだ(性能云々の問題ではなくて、とにかく売れない、というのが今のソニーの深刻さを現していると思う)
 昔ならソニーと言えば所有するだけで満足感を味わうことの出来たブランドだったんだけど、今となってはその魅力も陰りを見せ始めているというか。なんだかなー、寂しいなー。

最新OS「Windows 7」を超格安で購入できる先行予約キャンペーン、予約殺到でいきなり終了
Windows 7 先行予約キャンペーン、2日間で瞬殺
 このアップグレード版って、旧OSをインストールした状態(XP or Vista)でないとインストール出来ないのかしら。だとしたらいらないんだけど。素の状態でもクリーンインストール出来るのなら便利っぽいけど。
 それにしても、限定数なんて定めずに、期間中なら全ての顧客に売ればいいのに、なぜこんなケチくさいことをしたのだろうか。せっかく、邪魔な(と、Microsoftが思っているはずの)XPから乗り換えてくれるチャンスだったのに。
 しかし、いずれにしても現状のPCの単価から考えると今のWindowsは高いと言わざるをえない。3万円もあれば十分すぎるPCが一台組めるというのに、OSで1万とか2万とか馬鹿馬鹿しすぎる。それだけ取るなら、せめて3ライセンスぐらいは認めて欲しい。
 まあ、複数ライセンスが必要な人はMicrosoft Technetに入ればいいだけの話なんだろうけど。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


二次創作 SS 作品の紹介・リンク 追加 (小説) 20090628

2009/06/28 20:02
【小説】(涼宮ハルヒ)

低速安全二人乗りーズ
 妹ちゃん

高速暴走三人乗りーズ
 実際に、あれのバッテリーが燃えたら結構なことになりそうだよね

喜緑江美里の気苦労
喜緑江美里の気苦労?
 そういえば喜緑さんのSSってあんまりないよね

喜緑江美里の憂鬱〜the melancholy of fake star〜
喜緑江美里の告白〜the melancholy of fake star〜
喜緑江美里の暴走〜The sigh of fake star〜
喜緑江美里の溜息〜The sigh of fake star〜
喜緑江美里の消失〜the boredom of fake star〜
喜緑江美里の消失〜the disappear of fake star〜
 言ったそばからあった。ハルヒの位置に喜緑さんを置いてみたら、とかなんとか

俺とハルヒのXXX 01
02
03
イレカワリLOVER(俺とハルヒのXXX のつづき)
 キョンとハルヒの心が入れ替わるという、古典的・伝統芸的なある意味王道的作品。タイトルの元ネタは『僕と彼女の×××』だと思われる。おそらく未完の作品、残念。

パパは高校1年生 01
02
03
04
05
06
 ありきたりなタイムトラベルものかと思いきや、オチで吹いた

Eye of The Cat
 シャミハルヒ

我輩は猫である
 やれやれ

初潮ネタ
 兄の立場なら普通に対処に困ると思う

イヤーズクリーンコンサルタント
 実際にはお風呂上がりの耳掃除は耳鼻咽喉科的にはおすすめ出来ないんだけど物語的には面白いので気にしない方向で
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


二次創作 SS 作品の紹介・リンク 追加 (小説) 20090621

2009/06/21 21:56
【小説】(涼宮ハルヒ)

涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki より抜粋

こなキョンシリーズ(涼宮ハルヒ×らき☆すた)
 台詞のみ。キョンとこなたのだらだらとした話。こういった形式は漫画で表現した方が楽しめると思うんだけど、これはこれで楽しかったので

ハルヒ&真紅『キョン、紅茶を入れて頂戴』
 SOS団メンバーに各ドールが現れるっていう話

束の間の休息(×ローゼンメイデン)
束の間の休息・二日目
束の間の休息・三日目
 ハルヒの元へ水銀燈が現れるっていう話

キョンになっちゃった
 タイトルそのまま。続編にハルヒになっちゃった、もあり

かわいい一日お茶だし係
 普段滅多に笑わない人間が見せる笑顔というギャップ

一日お兄ちゃん
一日おにいちゃん 後日談
 ミヨキチ

橘京子の溜息
橘京子の憤慨
橘京子の陰謀
橘京子の退屈
橘京子の分裂
 『涼宮ハルヒの驚愕』が出ないばかりに、橘京子というキャラの位置付けが二次創作作品のイメージで固まりつつある今日この頃。アニメも二期が始まったことだし、そろそろ小説の方も再始動……しないよね。あっちは消失がメインだし。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


気になったメモ Windows支持者がOperaボイコット呼び掛け とか

2009/06/20 19:13
Windows支持者がOperaボイコット呼び掛け
 ボイコットされるまでもなくOperaの利用者が全体の1%前後の状況では……
というか、なんでまたわざわざこんな声明だしたのだろうか。誰にも相手にされないだろうに。
 というか、そろそろOperaはver10の正式版をだしてもいいと思うんだ。まだー?

Intel、プロセッサブランドをCoreファミリへ統合  〜Core 2終息、Centrinoは格下げ
 i7がハイエンドに位置づけられて一般人にはまず縁のない存在になりそう。i3のスペックはどんな感じになるのかな?
 しかし、ここまで基本性能が向上してしまうと、ほぼ全ての利用用途でCeleronでまるで問題が無くなるというジレンマ。個人では3Dのゲームぐらいしかハイエンドを選ぶ理由は無いだろうし。動画のエンコードは一般人向けとは言い難い用途だろうし、コンパイルもちょっとしたコードぐらいなら一瞬で終わるだろうし。
 これからのPCは小型化・低発熱化・無音化の方向に進むべきだと思うよ。

今、中古Let'snoteがお買い得、ネットブックの人気で価格暴落中!
 ネットブックの登場により、中古ノートの価格下落が止まらないという話。ネットブックは安いモノなら3万前後でOS付きで売ってるという現状では、中古PCはそれよりも下げざるをえないという…… まあ、ドンマイ。
 サブノートのOS無しPentiumMモデルが1万円切ったら欲しいかも。

xDカードがなくなる? オリンパスと富士の方針転換に不安の声
 いまだにオリンパスのデジカメでスマートメディア使ってるわたしには、どうでもいい話だったり。むしろメモリースティックのグダグダ具合の方をどうにかしてもらいたい。

「ドラクエIXの協力プレイ、当初からDSワイヤレスプレイのみ」とスク・エニ
 これ、発売後数ヶ月もしたら中古屋に大量に流れるんじゃないの?何百万本予約入ってるんだろうか。

今思うとナデシコは面白かった
 正直、今も当時もまるで思い入れが無かった。構成もなんだかまとまって無く、全体的にシリアスなんだかギャグなんだが、どうにもはっきりしないままで終わった感じ。絵柄も、いまでもあの独特の色使いがどうにも生理的に受け付けなかった。あれが後藤圭二の特徴なのだ、と言われればそれまでなのだが。でも、当時結構な人気があったので割と不思議だったりした。いまだに根強い人気があって、それもまた不思議だったりする。劇場版は一転シリアスな話で、あれは割と面白かったと思うけど、最後の戦闘シーンはちょっと場面に合わない音楽がアレだったんで酷く興ざめした覚えがある。
 あの当時は天空のエスカフローネが好きだったな―。テレビ放送であれだけのクオリティを毎週維持できていたのはすごいと思った。カウボーイビバップもそうだったけど。それなのにZZからのガンダムと来たら…… もう、ガンダムは休ませてあげようよ、これ以上ガンダムを汚さないでくれよ。劇場版νガンダムのアムロとシャアの因縁の対決でバシッと終わらせておけば有終の美を飾れたはずなのに、だらだらだらだらと延命し続けた結果がコレだよ。……いや、もういいんだ。νガンダム以降のガンダムはもう観ないことにしてるから。バンダイが経営上の理由だけでプラモを売るためだけに延命し続けているような作品にもはや未練は無い。って、ナデシコの話はどこに行ったんだろう?

1度はアニメ制作が中止された「となりの801ちゃん」が山本寛監督の手で改めてアニメ化決定
 アニメ業界は、そんなにネタに困っているのだろうか。
 これはTV放送ではなくて、コミックにDVD媒体で添付される形になるらしい。……売れるの、こんな形式で?

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


これからのOSについて思うこと

2009/06/18 21:30
 今更ながら、Windows7についてあれこれと書いてみたいと思う。いや、本当になぜ今更Windows7のことについてあれこれと書かなければならないのか、暇人かお前は。などと思われるだろうが、まあ待って欲しい。

45nmのデュアルコア Celeron E3000シリーズがQ3にリリース
Windows 7のXPモードはなぜすごいのか (1/2)


 上にあるように、Windows7でのXPモードを有効にするため、intelとmicrosoftは着々とその準備を進めている。そう、『進めている』のである。

 さて、現在世界で稼働しているwintelマシンのうち何割がVTに対応したPCなのか大変興味深いのだが、とくに日本という国は先進国の中でもCeleronマシンの比率が非常に高い国で有名らしい。メーカー製マシンの売上比率が高い(BTO除く)ので、どうしてもコスト優先でそうなるのだろうが、当然現状のCeleronや一部の廉価版Core2duoにはVTは搭載されていない。もっとも単に商売上の理由でシリコン上の機能をdisableしているだけのような気もするが、とにかく2009年6月現在稼働中の多くのPCにはVT機能が搭載されていないことになっている。我が家のマシンでもVTが搭載されているCPUは1台だけだ。

 ゲーマーと呼ばれる人たちからみれば、「えっ、VTなんて特に意識したこと無いけど、最初から付いてるものなんじゃないの?」と答えが返ってくることだろう。彼らは常にその時の最新の最高のスペックを追い求めているからだ。もっともその機能を利用しているのかと聞けば、「無い」と返ってくるだろう。正直、個人で使うような機能ではないからだ。(ましてやゲーム利用が中心のPCでは……)

 わたし自身も、VTの機能なんて利用したことは無い。必要性が無いからだ。また今後も多分無いと思う。なぜなら、素直にデュアルブートするなり、別にマシンを用意する方がよほどスマートな解決法なんじゃないかしら、と思うからだ。昔と違って、PCそのものも安くなってきていることでもあるし。
 さらに言うと、XPを利用し続けることで現状何か困ることがあるのか? Windows7に移行しないといけない積極的な理由は? となってしまうのだ。セキュリティアップデートの問題にしたところで、当分の間は提供され続けるわけだし、目新しい物が好きな江戸っ子気質な人以外は無意味なアップデートは控えるべきだとわたしは思う。新規でPCを更新するときに、偶々そのPCがWindows7がインストールされたマシンだった、というなら話は別なのだが。

 特に企業ユーザーはシビアに判断するだろう。多くの企業はVistaをスルーしたがWindows7にはスムーズに移行してくれるだろう、などとはmicrosoftも考えてはいないだろうが、XPモードを搭載したことにより、多少はマシにはなるのかもしれない。ただし、やはりこれもPCを新規に入れ替える場合の話であって、現状のPCのOSアップデートは基本的にはしないだろう。金ばかりかかって意味がないしVistaの時にいいように踊らされた企業の情報部門担当者はそれはもう腸が煮えくりかえる思いをしただろうから当分の間はスルーするのではなかろうか?下手をすると、PC更新の際にもダウングレード権を行使してあえてXPを利用するかもしれない。XPは2014年4月8日まではセキュリティアップデートは利用できるので、その間にSPが適用されて十分に動作検証がなされた後にWindows7に更新しても何ら問題はない筈だ。自分ならそうする。

 Vista登場時に当初危惧されたXPの切り捨ては結局起こらなかった。さすがにWindows2000は現在では色々と動かないソフトが出てきた。ではWindows7が発売された後、OSの動作最低ラインはどこに設定されるのだろうか。XPは切り捨てられて、VISTAからになるのか?それとも、さらに次のOSが出るまではXPは動作保証の座に居座り続けるのか?Windows7への移行ペース如何によっては当分居座り続けるのではなかろうか。

 正直な話、わたしはWindowsXPのセキュリティアップデートをあと10年ほど続けてもらえるのなら、これをそれまで使っていきたいと思っていたりする。さすがに2000は動かないソフトが増えてきたのでちょっと無理だろうけど、XPならあと10年現役で使っても機能的には全く問題ないと思うのだ。はっきり言えば、もう今更、新しい操作を覚えるのが面倒くさいのである。インターフェースはコロコロと変えるべきでは無く、一度決めたら余程のことが無い限りは変えるべきでは無いと思うのだ。

 結局ここでは何が言いたかったかというと、せっかくceleronにまでVTを搭載をしても、大多数のユーザーはXPモードを利用することなんてまず無いのではないかなぁ、素直にXPとデュアルブートするなり、XP専用マシンを用意するなり、そもそもWindows7なんてものを使わないんじゃないかなぁ、などと思ってしまったのだった。あっちょんぶりけ。



追記:AMDのCPUには廉価版にもVT機能は搭載されているのだが、メーカー製マシンにはAMDの採用数が少なくシェアから見れば微々たるモノなので一般人には関係ないかもしれない(特に日本では自作ユーザー以外にはAMDはあまり縁がない)

追記:企業はともかくとして個人なら、いっそのことUbuntuなどの無料OSで十分なんじゃないかとも思う。基本的に、メールやWebの閲覧が中心だろうし。携帯電話の添付ソフトなどで、どうしてもWindowsを利用しなくてはならないケースもあるだろうから、その場合は適当な中古PCや手持ちのPCにでもWindowsをインストールすれば良い。

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


二次創作 SS 作品の紹介・リンク 追加 (ニコニコ動画) 20090617

2009/06/17 21:20
【ニコニコ動画】

【東方】妹様は思春期【4コマ】
 氏家卜全の漫画、妹は思春期のパロディ。東方キャラを氏家卜全っぽい絵柄で上手く再現しています。上手いなー。ネタもとてもそれっぽいし。続きが待ち遠しい作品。 (20090617)

第1話 「男には興味ありません」
ドラゴンクエストV マダイの大冒険 その1【音質うp】
 いろいろな意味でぶっちぎってる作品。
 上は、英語版の涼宮ハルヒの憂鬱の嘘翻訳を延々と続けている作品。あまりにも馬鹿すぎて腹がよじれる。でもいくつかの作品は消されているので残念。
 下は、なんとなくSOS団メンバーっぽいような、そうじゃないような人たちのなんとも適当な冒険を描いた作品。はいはいツンデレツンデレ。みたいな。 (20090617)

同級生2i
 同級生世代には直撃というか、なんというか。懐かしさがこみ上げてくる作品。アイマスキャラを同級生のキャラに上手く当てはめている。というかこれ作者の手書きなんだよね。模写、上手すぎ。とても雰囲気が出てます。プロの犯行か? (20090617)

ぷよm@s
 最初は、さして期待もしないで、ただなんとなくぷよぷよが懐かしかったので、という感じで観ていたのですが、いやはや、侮れない面白さ。初代ぷよぷよの攻略的な動画でもあり、ニコマス的なストーリーも楽しめる面白さもあるという一粒で二度おいしいです。 (20090617)

艦長日誌
 >潜水艦ゲーム、SilentHunterV&4のプレイ動画です。
 実に渋い動画。海外の潜水艦ゲームを用いた一種のロールプレイが楽しめます。手に汗握るよね、潜水艦ものって。
 この作者はほかにも洋ゲーものの動画を何本か投稿していますので、そちらも楽しめます。おすすめ。 (20090617)

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


気になったメモ PSP go

2009/06/06 18:32
SCEJ、PSPの新機種「PSP go」発売決定! UMDの代わりに16GBメモリを搭載し、小型・軽量化を実現

 >価格:26,800円

 もうね。突っ込む気力もなくなって、今頃になって今更だけど言及したよ。売る気無いでしょコレ。PSP-3000と併売ってことらいしんで、力はいれないんだろうな、コレには。
 こんなのどーでもいいから、PSP2早く出してくださいよ、ホントに。

 いっそのことウォークマンとかmyloとかのブランドはもう無くして、携帯デバイスは全部PSPにしちゃうぐらいの思い切ったことをしてくれれば面白かったのになー、と思ったんだけど、ソニー本体がそんなことを許すわけないかーとも思ったので無理か。とりあえず、PSP-1000が元気に動いてますんで、PSP2が出るまでは大事に使い続けます。動画再生専用機としてだけど。
 しかし、相変わらず横の連携がとれないメーカーだな、ここは。もったいない。

 これは、PSPを初めて買う人には良いかもしれない。ただし
 ・ゲームはほとんど遊ばない、でも暇つぶしぐらいには遊ぶかもしれない
 ・音楽・動画再生デバイスがちょうど欲しかった
 ・iPodは音が悪いって評判だからなんか嫌
 ・WindowsマシンにiTunesなんてインストールしたくない
 などの条件に当てはまらないのであれば、素直に専用端末を買った方が無難かもしれない。てゆーか、これに26800円だすなら、もう少し足してネットブック買った方がマシ。とも思えてしまうぐらい魅力がない。

 あー、なんだか煮え切らない機械だなー。購入意欲が湧いてこない〜。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


気になったメモ PSPとかPS3とか

2009/05/31 21:30
新PSPはスライド式の 「PSP Go」、UMD廃止・Bluetooth内蔵 (動画・写真追加)
新型PSP 「PSP go」と薄型「PS3」、流出パッケージ比較
 なんというデザインセンス。えー、これはちょっとー、えー。どーしちゃったの、ソニーからデザインをとったら何も残らないというのに(失礼)
 にしても、PSP go ってなんだか変な名前。PSP2とはまた別物なのかね?とりあえずすでにPSP持ってる人は買う必要無さそうだな、これは。初期型持ってるんで、これは見ってことで。この前メモステ8G買ったばっかだし。もう、動画再生専用機だよ、PSPは。
 てゆーか、初めて買う人はかなりお買い得かもね、この PSP go って。はじめからメモリーが8G程度内蔵されていて、それでいて現行のPSPよりも若干安いっていうんだから。

 PS3は、値下げはしないんだろうな。薄型で値下げがくるのなら、買ってもいいかな―とは思うんだけど、今の値段が39800円だから、薄型で29800円とかは無理だろうなー。しかし、冷静に考えれば高いおもちゃだな。子供は気楽に買えないだろう、これでは。DSやWiiに客が流れるわけだ。任天堂の宣伝が上手いってのもあるんだろうけど。しかし、肝心のゲーム自体が下火になって来つつあったりもして、なんとも微妙な時代だったりもする昨今のゲーム業界。

 もう、ゲームはPCで統一しちゃえばいいんじゃないの?今時PCの無い家なんてほとんどないだろうし、プラットフォームとしては以前よりは性能面でも悪くないと思うんだけど。割れ対策も、ネット認証である程度は改善出来るでしょう。完全とは言い難いけど、ライト感覚で不正コピーする人たちは減ると思うんだけどな。ハード業界も疲弊してるだろうし、ここらで戦略的な撤退をしてソフトに注力してもらいたいなー。あ、でもソニーにはエレキメーカーの意地として頑張ってもらいたいところでもあったり。んー、経営体力的に、もう無理か?

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


気になったメモ Windows Vista SP2正式版リリースとか

2009/05/30 19:47
 ちょっと遅くなったけど、栗本薫氏に黙祷。

Windows Vista SP2正式版リリース
 そーいえば、Windows7 RC ダウンロードしたけど、結局インストールしてないな。めんどくさいなー、XPで満足してるしなー。年をとると新しいことをするのがどうにも億劫になっていけないね。

無線の手持ちパッド+キーボード発売、TVパソコン向け?
 あー、これ便利そう。でも液晶テレビ持ってないです。意味なし。液晶プロジェクターならあるんだけどなー(笑)

「新PSPはE3発表、薄型PS3は夏以降」(※スパイ情報)
薄型PS3本体は100%リアル、E3では発表されない?『PSP Go!』の詳細も噂に
 次世代機持ってないけど、っていうかゲームやらないけど、ゲーム以外の機能に興味があるので、安くなったら欲しいかも。PSPも結局は動画再生専用機だしなー。

デノン、ジッタ低減に取り組んだミドルクラスAVアンプ  −高さ表現可能なサラウンド技術や新DENON LINKを搭載
 あー、そろそろ新しいAVアンプ欲しいな―。今使ってるのが10年前のAVアンプだからHDMI付いてないしなー、といいつつそもそもHDMIが必要な機器を一つも持っていなかったりするので全く困っていなかったりもする。あっはっは、まいったねこりゃ。HDMI1.4が普及するまで待つかー。……何年後なんだろうか?
 にしても、最近のAVアンプは多機能なんだねぇ。

> DLNAクライアントなどのネットワーク機能も装備。Windows Media Player 11のミュージックサーバー機能などを利用して、パソコンに保存した音楽ファイルや画像ファイルをEthernet経由で再生できる。対応オーディオ形式はMP3/WAV/AAC/WMA/FLAC。インターネットラジオ機能も備えている。

 なにこれ、FLACでリッピングしたら、もうCDプレイヤーなんていらないじゃん。便利すぎ。おまけに、インターネットラジオにDLNAクライアント機能とか。……ああ、ますます趣味のおもちゃが実用品になっていってしまう。多少不便なぐらいがちょうどいいと思うんだけどなー、この手のモノは。とゆーか、こういうすてき商品はわたしが10代の頃に出て欲しかった(無茶言うな)
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


これからのIT業界について思うこと

2009/05/21 21:46
低消費電力でパフォーマンスが向上した「次世代Atomプロセッサ」を搭載した低価格ミニノートが登場へ

 この記事を読んだときに、私はなんとも表現できない胸の痛みを感じたのである。
 PC業界の日進月歩の進歩をかれこれ30年近くに渡り眺めてきたが、ここ数年の技術動向に関して、どうにも胸躍るようなワクワク感を感じなくなってしまったのである。これが年とともに訪れる感受性の衰えというものなのだろうか、などと自嘲してみたりもするのだが、今を生きる若さにあふれる10代の人たちは、現状をどう感じているのだろうか。おそらくは、物心ついた頃にはすでにレコードやカセットテープなどは身の回りに存在せず、デジタル記録されたS/N比の優れた音楽を楽しんでいたりしたのであろう。今の若者は、ヒスノイズなど聴いたことも無いのではなかろうか?インターネットラジオが普及した現在、FMのエアチェックなど、もはや死語に等しい言葉だろうし、また録音レベルの調整などと話したところで、CDのリッピングが中心の時代では、その言葉の意味はおそらく理解されないだろう。

 それは、PCに関しても同様で、過去においては、やりたいことと出来ることは、残念ながら大きく乖離していた。色は白黒や8色や16色、解像度は14インチブラウン管に320*200 640*400 などといった解像度、音は標準でビープ音、外部音源でFM音源カード、処理速度は精々数MHzなどといった世界では、出来ることなど高々しれていた。しかし、当時のPCは夢の宝箱であり、希望が詰まっていた、ように思う。創意工夫をしてあれこれ無い知恵を絞って楽しんでいたのである。 1200bpsのモデムで「ぴーひゃらら」とやっていた頃など、おお、パソコン使ってるじゃん!などと興奮したものだ。映画、ウォーゲームの世界などを妄想したりもした。音響カプラーなどといった力技で通信していた時代、果たしてどれだけの人間が、今の蜘蛛の巣状に構築されたWWWと呼ばれる全世界的に隈無く張り巡らされたネット世界を想像しえただろうか?ビルゲイツですら、90年代初めまでは独自のVANに固執していて、インターネットに対する関心度は低かったらしい。今ではMSNは単なるインターネットサービスとしてwebで公開されているのはご存じの通りだ。

 何度も書いてきたかと思うが、もうPCの家電化は止まらないのだろう。一家に一台どころか個人で数台が当たり前のようになってきてしまっているのだ。携帯電話の高性能化も驚くほどここ数年で進んできている。スマートフォンなどは、一種のPCと読んでも差し支えないだろう。ああ、80年代に夢見ていた世界が実現したにもかかわらず、なぜこうも胸躍らないのだろうか。やはり、夢とは夢のままであるべき存在なのだろうか?

 ハードウェアの性能向上に関しては、もはやあまり関心は無くなってきてしまったのだが、ではソフトの方はどうだろうか?こちらも、現在ではネットを中心としたWebアプリケーションが中心となりつつあるような気がする。一番に思いつくのはやはりGoogleだろう。無料であれほどのソフト群を提供されてしまっては、他社は太刀打ちできないだろう。もちろん魅力的なソフトだから利用率も高いのだろうが、でも、なんか違うのである。便利なのは認めるのだが、なんだかなー、こんなはずじゃなかったのになー、という気分が蔓延しているというか。

 やはり結論としては、PCをとりまくITは、高価なおもちゃから実用的な道具に変わったのだから、妙な夢や期待を持つな、ということなのだろうか?それはまるで、昨今の国内電機メーカーの元気のなさを見るようで、なんとも寂しく切なかったりするのである。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


女神像は燃えているか?[二次創作 SS 竹本泉]

2009/05/18 22:17
女神像は燃えているか?(16P)








「ウィンスロウ!駄目っ、待ちなさいっ、ストップ!」
「にゃにゃ」
「うそっ、やっちゃったの!?だー、もうっ!逃げるわよ、ウィンスロウ!」
「にゃー」








 惑星リスボン     時に23世紀、列強諸国が勢力拡大にせめぎあうこの時代。その間にあって中立の立場に立つリスボンは、観光惑星として、また各国のスパイたちの諜報活動の最前線としても活況を呈していたのであった。……あったのである、あったんだってばどってんばってん。












「……今更だが、君は騒ぎを起こさないと気が済まない性分なのかね?イーナス」
 今時珍しい、しかし、この惑星では割とありふれた紙の新聞を眺めながら口元のパイプを静かに薫らせた後、こちらを値踏みするように一瞥するのは私の直属の上司、アントンワン・ホレショウ・ワース卿だ。舌をかみそうな名前だけど、これ以降、名前で呼ぶようなことは無いので心配は無用だと思いたい。私はいつも彼のことを階級で、つまり「大佐」と呼ぶことにしている。19世紀後期から20世紀初頭あたりに流行ったであろう現在でも割とスタンダードと呼べる英国老紳士風といった出で立ちの大佐は、特段苛立っているわけでは無かった。ただ、外の喧噪に、今初めて気がついたと言わんばかりに新聞を机の上に置いた後、左手であごを撫でながら静かに窓の外を眺めやるだけだ。私は極力、その方角を視界に入れないような立ち位置に立っているためそちらを見ることはできない。というか見る必要がないと言うべきか。
 なぜなら先ほどまで、その現場の中心にいたのが私だったりしたからだ。
「はあ」
 と、どうとでもとれるような曖昧な返事を気の抜けたような声で返す。疲れたのだ、疲れちゃってるのよ、さっさとシャワーを浴びてからスパークリングワインとクリームチーズ入りのクラッカーでも軽くつまんだ後、24時間ほどベットで「一人で寝るためだけ」に眠りにつきたいのだ。ついさっきまで大仕事をしてきたのだから、多少雑な対応でも問題ないわよね。ただし、私も好き好んで騒ぎを起こした訳じゃないんですけど、と言外に含ませておくのだけは忘れてはいけない。この程度の対応で叱責されるような物わかりの悪い上司を私は持った覚えはない。そういえば昨日のランチはなんだったかしら、タラコパスタだったかしら、それともトムヤンクン?

 私は連合政府情報省に所属する秘密諜報部員、エイプリル・イーナス。とある特殊能力のおかげで内勤ではなく外勤なんて危ないお仕事をしている働く少女だ。     働く少女だ。大事なことなので2回言いました。いやまぁそんな冗談はどうでもいいんだけど。えっと、大人の女性だからアレ関係も安心してくれていいわよ?15歳以上のかわいい女の子または15歳未満のかわいい男の子を絶賛大募集中。(大人の男は興味なし)
「にゃー」
 と、先ほどから私の足下ですりすりとニオイ付けに余念のないこの黒猫は、私の相棒ウィンスロウだ。お腹が空いたのか、さきほどから、にゃーにゃー、すりすり、と喧しいことこの上ない。ただしペット扱いすると機嫌が悪くなるので注意してね。知能進化させられた猫だから、そこらへんの人間なんかよりもよっぽど頭が良いんだから。知識という意味じゃなくて、頭の回転の良さという意味でね。今時、知識だけなら脳に直接圧縮転送させる事は可能だし、今の時代、それを上手く使いこなすことができるかどうかが問われてるわけ。ほら、語学の試験の時にどんなに分厚い辞書を持っていたって、使う人間の要領が悪ければ上手く使いこなせないでしょ?宝の持ち腐れっていえば判りやすいかしら、それと同じね。
 知能進化処置を受けてそれが成功した猫は大変稀少な存在なんだけど、色々と縁があって私の手元にいるというか、なんというか。まあお互い命の恩人だし、それに相棒にするならおじさんよりも猫の方がいいし。かわいい女の子なら尚のこと良いのだけれど……
 などと韜晦していたら、大佐の声によって現実に引き戻されてしまった。


「今朝のBBCは観たかね」
「……いえ、現場より直接こちらに来ましたので。今日のニュースはまだ何も」
「ふむ、では観たまえ、2時間前の録画だ」
「にゃー」
 って、ウィンスロウ、いつの間にそっちの側に。裏切り者め。
「南のハブステーションは全壊したそうだが、幸いにして死人は出なかったそうだ。政府の主席事故調査官は、わざとらしい作り笑顔で大層不思議がっていたがね。大方、上からの圧力でうちの失態を揉み消されたことに対する嫌がらせだろうが、朝から随分ネチネチと遠まわしな嫌味を聞かされてな。まあそれを聞き流すのも私の仕事ではあるのだが」
「〜〜〜」
 大佐の膝の上で喉元を擽られ気持ちよさそうに咽を鳴らしているウィンスロウ。あ、ツナスティックまでもらってるし。というか、あんたも旨そうに食べない。今日の餌は抜きね。
「幸運能力に感謝しないとな。アレがなければ、死者は100人は軽く超えただろうからな。もっとも、けが人は重傷軽傷併せて500人以上は出たらしいがね。未明でなければ0の数がいくつ増えたことやら想像するだけでも恐ろしいが」
 今も私の背後の窓からは、ステーションのある方角より黒煙が遠く立ち上っているのが見えることだろう。リスボンでも有数の大型ハブステーションの一区画を丸ごと吹き飛ばしたのだ(重ねていうがこれは事故だ、私は享楽的で愉快犯的な爆破マニアではない)
 まさに地図を書き換えなくてはならない、という事態なのだが、例によって例のごとく死人は出なかった。私も全身に軽い擦過傷と煤まみれ程度で済んだし、ウィンスロウは元々黒いのでよく分からないが怪我はないようだ。……あとで風呂場でみっちりと隅々まで猫用シャンプーで洗ってあげるわ〜、覚えてなさいよ。
 私からの怨念の念波を受信したのか、悪寒を感じたように、びびびっと全身の毛が逆立ったようになったウィンスロウはビクッとこちらを振り向いた後にツナスティックを咥えたまま大佐の膝の上で暴れ出す。もっとも、がっちりと大佐によって押さえつけられているので逃げ出したくても逃げ出せないようだが。ウィンスロウは恨めしそうに大佐をジト目で睨むが、大佐は素知らぬ顔で空いた片手でウィンスロウの頭を撫でている。
「動物虐待は感心しないな。       状況は定時連絡と、途中からは衛星からのリアルタイム映像で確認しておったから、こちらも大体は把握しておるがね、その、なんだ。これを言うのももう何度目か数えてはおらんが、君はもうすこしスマートに仕事ができんのか?」
「はあ」
「まあいい。それも君の特性なんだろう、要は運用次第だ。適度なイレギュラーな騒動を受容しつつもクリティカルな場面に投入することが可能な職場。ふむ、一度、宙軍の最前線にでも出てみるかね?一点豪華主義ではあるが高レベルの幸運能力者である美の女神(ヴィーナス)の加護に授かりたいものは数知れないだろう」
「3日後には、疫病神扱いされるだけだと思いますが」
「やつらも死ぬよりはましだろう」
「敵味方問わずで全員無力化するのがオチですよ、きっと」
「軍需産業と医療用再生槽メーカーの株が上がりそうだな」
 どこまで本気でどこまで冗談なのかよく分からない会話になってきたわね。情報省の人間は軍とは完全に無関係ではないから、あながち冗談で済ませられる会話と言い切れないところが怖いわ。

「まあ前置きはこのぐらいにしておくとしてだ」
「え、ちょっと待ってください、前置きって ……先ほどまでの話、その、冗談ですよね?」
「実は、お前たちがお祭り騒ぎをしていた現場に、たまたま我が連合の高名な学者が居合わせておってな。7歳で留学先の帝国第一王立大学院を優秀な成績で卒業した現在13歳の少女だ。プロファイルにはさらに連合の有力議員の孫娘という項目まで追加されとる。幸いにも彼女自身は奇跡的に無傷で済んでおるが、随伴者達、その中にはうちの局員も何人か含まれておるが、それぞれが半死半生といったところでな。程度に差こそあれ、3週間〜4ヶ月の再生槽入りだそうだ。良かったな、彼女に、もしもなにかあったとしたらお前のその稀少能力込みだとしても庇いきれなかったところだったぞ」
「……」
「どうした?」
「……いえ。しかし、連合の有力議員の孫娘が帝国の大学に留学ですか?連合にも優れた大学はいくつもあるはずですが」
「高度な政治的取引というやつなのだろう。当時、あちらからも何人か連合に来ておったらしいからな。まぁ、表向きは親善の使者、裏では随伴者達による様々な工作活動があったのだろう。などとは素人でも見当がつくが、今は関係のない話題だ」
「それで、7歳にして院卒の現在13歳の学者の女の子がどうしたんです?……その娘、サヴァンなのかしら」
 私がそう呟くと、大佐は深いため息とともに紫煙を吐き出した。
「……君はつくづく外交には向かんな。本人やその周辺の前でそれを口に滑らすんじゃないぞ。中立惑星であるリスボンで三日後に予定されている学会に参加するにあたり、情報省よりの補充要員に君を指名したのだよ、彼女は」
「私を、ですか?」
「ああ、なんでも君のファンらしい。美の女神のな。それに今回の一件で我々は議員に対して大きな借りを作ってしまった。彼女には、君に要人警護の適性がないということは何度も念押ししたが、それでも構わないの一点張りだ。情報省に対する直接のこの依頼、負債を抱えた我々には到底断りきれん」
「はぁ、まあそれは別にいいんですけど。ところで、その娘、専攻は何の学者なんです?」
「特殊位相差エネルギー研究における第一人者ということらしいな。例の「壁の穴理論」の理論検証・物理追試に際しても8歳の時に国連主催の学会から第一級の招聘をされておる。家柄の事もあるし、また才能も豊かな新進気鋭の若き超VIPといったところだな。彼女自身は、真なる真空からのエネルギー揺らぎの観測だの、多次元の連結歪みによる時空蒸発熱がどーだの、非アインシュタイン空間におけるトポロジー熱力学がどうだの、私には意味不明だ。最近では私にも身近な天然燃料水晶についての論文も数多く発表しておるらしいから試しにいくつか読んでみたが数式と記号だらけでさっぱりわからん。やつらは数式と記号で人同士の会話が成立するとでも思っておるのかね」
 そりゃまあ、学生の書く学位論文とは訳が違うんでしょうから、素人が読んで分かるわけはないと思うけど。そんなことよりも
「この先、彼女が狙われる可能性は?」
「ある。だから先のことには目をつぶり、あえて君を指名してきた、とも言える。建前だがね。もっとも彼女のケースの場合、殺害よりも拉致の可能性の方が高い筈なんだが。当初、彼女を狙ったテロだと勘違いした学会や議員の慌てぶりは相当なものだったぞ。拉致を計画して動くなら帝国だとばかり考えておったところにいきなりの区画ごと爆破なんぞ、それこそ一見すれば対象者を絞り込ませないなどというような強引な手段で来るような相手だったからな。ウロボースあたりならその目的は不明なものの本気でやりかねんと誰もが思ったところで爆破現場を再確認したら ……まあ結果としてお前の仕業だったというわけだが」
「それが分かっていて、なお私を指名する本当の理由は?」
「一つには、お前の存在が近くにあれば、あれほどの大惨事にも関わらず必ず死者は出ないということが改めて彼らの身をもってして証明されたからだ。二つには、どんな事態にもイレギュラーはつきものだということだ。今回が良い例だな。拉致されても困るが死なれてはもっと困るのだ。三つには、お前に今回の事態を招いた責任をとらすということ、これはまあ双方による手打ちだな。我々としてもお前というカードをこのような任務で一時的にとはいえ失うのは惜しいが、仕方あるまい。四つには、結局はこれが一番の理由なのだが、彼女が個人的にお前のファンだということ。彼女に感謝しておけ、怒り心頭の議員に対して熱心に助命嘆願をしたのは本来被害者である筈の彼女らしいぞ」
 大佐はそういって、彼女のプロファイルがまとめられた紙の書類を私に向かって机の上を滑らせてきた。
「ナナミ・G・オルフェウス。名門オルフェウス家の四人兄妹の三女だ。祖父は連合の有力議員、父親は外務官僚、母親は宙軍の重巡洋艦艦長。長男は商社勤務後に連合地方評議会議員と経済対策諮問委員を兼務、長女次女はそれぞれ芸術に秀でていたようで、古典画家にバイオリニストだそうだ。多芸な一家だな……なんだ、不服か」
「いえ」
「守備範囲から外れたからといって、仕事の手を抜かないようにな」
「問題ありません」
 あらためて書類に添付されている写真に目を向ける。綺麗な長い黒髪の、年相応に温和しそうな可愛らしい少女だ。日系なのかしら?
 そういえば、以前の仕事にもいたわね、日系の学者って。あのときは13歳くらいかと思って端からあきらめてたんだけど、任務が終わった後に、まさかあの娘が18歳だったなどと聞いたときには絶望したものだったわ。今でももったいない事をしたと思ってるのよね、日系のあの見た目と年齢のギャップがたまらないというか。あれ以来、必ず相手の年齢を確認することにしてるんだけど、今回ばかりは外見通り13歳で間違いないようなのよね、チッ。
「そういうわけだ、くれぐれも粗相のないようにな。これ以上の失点はお前のキャリアの致命傷となりかねん。殿下でもお前を守り切れんものと思え」
「はい」
「では、今より1時間で身支度を整えた後に、本館地下の第3特別室まで来るように。そこで彼女と面会と同時にそのまま北のハブステーションまで特別護送車で護送することになる」
「うへー」
「急ぎたまえ。あと59分43秒だぞ」
「ウィンスロウ、行くわよ」
「にゃ」
 と、それまで大佐に良いように遊ばれていたウィンスロウはこれ幸いとばかりに拘束から逃れて、私の肩に飛び乗ってきた。もっとも、私としても、今回はウィンスロウとはゆっくりと話をつけないと気が済まないから、助かったなどとは思わない事ね、ふふふふふ。




「さて、とりあえず、一人でシャワーと着替えと携帯食を食べるだけというなんとも悲しい時間を過ごしただけで1時間弱が過ぎ去ってしまった訳なんだけど」
「にゃにゃー」
 あ?お腹が減った?あんたさっき大佐からツナスティック貰ってたじゃない。贅沢言わないの。てゆーか、今回のハブステーション爆破の主犯が何言ってるのよ、このハッピートリガーめ。あの場合のあんたの気持ちもわかんないわけでもないけど、とりあえずって感覚で爆発物を放り投げる癖は何とかしなさい。場所をわきまえなさい場所を。怒られるのは私なんだからね。まったく。

 VIP用の第3特別室の前まで来た私は、身だしなみにおかしなところはないか最終チェックを済ませた後にドアをノックする。するとドア横に取り付けられた外部スピーカーより応答があった。
「エイプリル・イーナスさんですね?どうぞ、鍵は開いておりますわ」
 その鈴を鳴らすかのような可憐な声の返答に私は、ぎょっとした。いや、いくら何でも不用心すぎるのではないか。ここが情報省の施設内とはいえ、絶対の安全など保証できないのだ。それに彼女は、今日の未明に大惨事に巻き込まれたばかりだ。普通なら過剰なまでに安全保障に対して神経質になっていてもおかしくはないはずなのに、このある意味大物ぶりはなんなのだろうか。まあ、警護する身としては下手にビクビクされるよりは楽といえば楽なのだが。
「では、失礼します」
 ノブに手を触れると、生体スキャンと量子暗号錠の確認すら必要なく、扉は音も無く自動で開いてしまった。この娘、本当に施錠してなかったのね。
 VIP用の作りのためか、扉一つとっても作りが違う。対爆性はもちろんのこと、開閉の動作音もほぼ無音、またなめらかな動きだ。これだけで私の年収何年分なのかしらね、などとひどく庶民的な事を考えながら落ち着いた調度で整えられた部屋へと足を踏み入れた。
「初めまして、ミス。情報省諜報員のエイプリル・イーナスです。このたびは大変なご迷惑をおかけ致しましたことを深くお詫び申し上げます」
 割と本心で、年端もいかぬ少女に私は謝罪した。私の幸運能力を持ってすればあらゆる生物は事故では死なないとは分かってはいるが、それでもこんな小さな子供が傷つくところを私は見たくはなかったからだ。連れの方々には、ご愁傷様としか言いようがないが。
「ナナミで結構ですわ。わたしもあなたのことをイーナスと呼びたいですし。それに、ここだけの話なのですけれど、実はわたし、貴女には大変感謝しているし、今回の事も、とてもとても楽しんでおりますのよ?」
 まるで、桜の花が咲き誇ったかのような気持ちの良い澄んだ笑顔とともに、そのような事を宣ってくる目の前の女の子。いやナナミ。うん?この娘はいったい何を言い出すのだ?
「だって、わたしって今まで色々とお目付役がいて、ろくに外出もままならなかったんですもの。本来なら留学中だって、せっかく籠の中の鳥の生活を余儀なくされていた息苦しい実家から出ることが出来て大いに羽を伸ばせるはずだったのに、結局はキャンパスと寮との間を見張り兼護衛付きの送迎車で往復するだけの毎日。せっかくわたしにとっては異世界とも呼べる帝国に行ったというのにろくに観光も出来ませんでしたわ。やっとこの目でネロの大火遺跡を目の当たりすることが出来ると期待しておりましたのに。帝国にしかありませんのよね、あの遺跡って。それにしてもすばらしいですわよね、建造の後の破壊って。だって、何百年とかけて人々が作り上げてきて営んでいたものが一瞬にして灰と化すんですもの、これほどのエンターテイメントってこの世界にあるかしら?」
 んんー?
「だからもうこんな息苦しいところからはさっさと逃げだそうと思って、とにかく単位を取れるだけ取りまくって、空いた時間には論文を書いて書いて書きまくってやりましたわ。気がついたら、大学入学から僅か2年で博士号まで習得してしまいましたけど、今から思えば、あれって結局ストレスのはけ口に書き殴っただけの出来の悪い論文ばかりなんですのよね、当時の論文を読み返すと赤面するばかりですわ。それにしても、ふふっ、我ながらちょっと大人げなかったかしら」
 んんんんんー?
「ですから、イーナスには感謝してもしきれませんの。今でも目をつぶればまぶたにこびりついて離れませんわ。あの爆発、あの閃光、あの破壊、爆圧熱風衝撃轟音!高温に熱せられた際に発する建材からの独特の臭気、非常灯の頼りない光の中でもその存在感たっぷりの摂氏千数百度に達する火柱の固まり、周囲の逃げ惑う人々から発せられるアドレナリンの甘美な香り ……ああ〜、すばらしいですわ〜」
 それはもう、とてもとても恍惚とした表情で悦に入っている目の前のナナミ。
 えーと、あれー?
「そんな中、なぜか無傷のままのわたしが火柱ごしの遠くに貴女を見つけたときには、運命を感じましたわ。ああ、わたしは貴女に逢うために生まれてきたんだって。貴女はわたしのことをご存じなかったでしょうけど、わたしは貴女のことを以前から存じ上げておりましたのよ?他に類を見ないタイプの高レベルの幸運能力者にして美の女神、エイプリル・イーナス。口さがない人たちはヴィーナス(むだなV(ain).ENUSイーナス)と呼ぶみたいですけれど、わたしにとって貴女はまさに美の女神だわ。破壊と再生を司る荒ぶる美の女神、ああ、なんて素晴らしいのかしら、この感動を正確に伝えるための式が見つからないわ、貴女ってホント最高よ、どんな公理系よりも美しくそして完全だわ。貴女の存在に比べたら、わたしが今まで書いてきた論文なんてゴミのようなものね」
 おーい。
「お祖父様ったら、そんな貴女を更迭するだなんて息巻いているんですもの、わたし手近にあったブリタニカの角で思いっきり頭をぶん殴ってやりましたわ」
 いや、それお祖父さん死んだんじゃないの?あなた本当に大丈夫なんでしょうね?
「その後お祖父様とゆっくり95秒もの長話をして、イーナスのことを許してもらえるようにお願いしたの。だって、被害者であるわたしが気にしないって言ってるんですもの、何の問題もありませんわ、そうですわよね?」
 とゆーか、あなた以外は全員半死半生で、なおかつ施設には多大なる被害が発生しており、おそらくは数十億ポンド単位の被害が発生しているというかなんというかー。
「ああっ、今回の旅はとっても楽しみだわ。どんなスペクタクルが待ち受けているのかしらっ。今まで人づてに聞いていただけの夢にまで見たイーナスの冒険に、このわたしがヒロインとして参加できるなんて!」
 おいおい、いつから私は冒険活劇の主人公になったんだ。この物語はスパイアクションであって、けっしてイン○ィージョー○ズでもなければトゥー○レイ○ーでもないんだからね。
「そういう訳ですから、イーナス。どうかわたしのことをしっかり守ってくださいね?」
 そういって私の胸にしな垂れかかってきたナナミ。えーと、私の守備範囲は15歳以上からなんだけどなー、あんたわかってんでしょ?
「存じ上げておりますわ、キスは15歳から、大人のキスは16歳から。ですわよね?      でもスキンシップぐらいなら構いませんでしょ?」
「はぁ、まあいいんだけどね。ところで今更なんだけど、ここでの会話、警備上の事もあって絶対的消去不可録音されてるんだけど?」
 言葉を取り繕うのも馬鹿馬鹿しくなってきたので、猫かぶりはやめて普段通りの対応でいこうと決めた私が、そう話題を振ってやると、彼女は、やっと悪戯が成功したといわんばかりの笑顔をのぞかせて、さらに私にしがみついてきてこう言った。
「あら、全く問題ありませんわ。今のところお互いにとってなにか不都合な発言がありましたかしら?」
 いや、むしろあんたの人格上の問題が噴出しまくりのような気もするのだが、自覚がないのかこの娘は。あれか、やっぱり世間一般でよくいうところの、天才となんとかは紙一重、という俗説はやはり正しい認識だったのだ、ということなのだろうか?


 そんな一抹の不安を覚えながらも、ソファに腰掛けながら向かい合わせの姿勢で身体を預けてくるナナミの、その長く美しい黒髪の感触を楽しむように愛撫し続けるのだけは忘れないイーナスなのであった。





つづく

----------
原作:トランジスタにヴィーナス






なかがきみたいなもの

イーナス的には相手の女の子が15歳未満でも、髪の毛を撫でるぐらいなら大丈夫っ! たぶん

どうも、ずいぶんと遅くなってしまいました、ただメモです
今回、なんと、初の続き物に挑戦してみたりしました。ああ、なんて無謀な試みを……
トランジスタにヴィーナスって、中編ものの集合体での長編作品でしたからね
なんとなくその流れで、この作品もそういう作りになってしまいました
しかし、このペースでいくと、つづきはいつになることやらー。その間にいくつか別作品を挟むことになるかもしれませんがご了承ください
ネタはあれども筆が進まず、とは昔の偉い人はよく言ったものだなーと実感してみたり
竹本先生ってすごいなー、あの内容の濃さで毎月何本も描いてるんだもんなーとしみじみと思ってみたり
さすがこの道、何十年のプロは違うぜ、と改めて尊敬の念をあらわにしてみたり

とまあ今回はそんな感じで締めくくりつつ、また次の機会にお会いしましょう。うじゃうじゃ




記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


気になったメモ B-CASカードの話題とか

2009/05/08 20:54
 そういえば、ねこめ〜わく6巻が発売してるじゃないか。それにしても連載期間が長いな―、巻数はまだ6巻だけどー。

小型化された「B-CASカード」の導入決定、2009年11月から支給開始へ
B-CAS、地デジ用の「ミニカード」を11月導入へ −Plug-inSIM形状に小型化。メーカーが選択
 結局、そう落ち着いてしまったか。まあそうなるだろうとは思ってはいたが。そもそもBS放送が無料で放送されている以上ICカードなど本来不要になってしかるべきなのに。計画初期段階ではBSを有料放送にしたかったようだが、あまりのBSデジタル普及率の低さに断念した経緯がある以上、「ならB-CASも必要無いよね」とはならなかったのか。ならなかったからあるんだよなー。実にあほらしい。多少の無駄、遊びが無いと息苦しい世の中になってしまうが、これはちょっと無駄すぎるだろう、などと思ってしまうのだ。テレビ・ビデオメーカーも、わざわざ余計な(それも使い勝手が悪くなる)機能を付けなければならないというのもバカバカしさに拍車をかける。そりゃ売れないわ。お役人方には、PV3,PV4,PT1などといった機器がこっそりと売れた理由をもう一度ゆっくりと考えてみてほしいのだ。

「Windows 7」RC版、日本でも一般公開開始
Windows 7 製品候補版: ダウンロードの手順
 わたしがダウンロードしたときは4〜5MByte/sec程度とかなり快適な速度だったので、x86,x64両方ダウンロードしても30分もかからなかった。週末にCore2duoマシンにインストールしてみよう。

ソニー、Wiiリモコンライクな新型のPS3コントローラーを発表か
 面白そうだけど、早く出さないと、もう次世代機が迫ってくるのでは。2011年あたりには次世代機が出るとの噂もあるようだが、今度はどうなることやら。PS3はもう少しメインメモリーが多ければ良かったのにと思う。結局プレゼンなどで語っていた512M版などの高級機バージョンは出さないのだろうか。SACD機能削減とかPS2機能削減とか余計なことばかりしよってからにどってんばってん。
 しかし、これで遊ぶFPSは面白そうだ。正直既存のコントローラーでFPSを遊ぶのは無理だと思うのだ。マウスオペレーションでないと素早い動作は無理だと思うのだが、いかがなものか。

確かに“読めてしまう”コピペに2ch住人が「人間すげー」と驚く
 そうか、人間が思い込みで行動してしまうというのは脳にこういう働きがあったからなのか。過去の重大事故とかで、脳の便利機能が勝手に変換してしまったために起こった事故とかありそうで恐い、こういう話を聞くと。にしても、すごい。普通に読めてしまった。トリックアートに通じるものがあるな、これは。真に人間の脳とは不思議なものだ。


ユーザレビュー:
進化していく「ねこめ ...
新たな宇宙飛行士、登 ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ


記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


いっしょにとれーにんぐ しませんか?

2009/05/07 22:42
 GWも終わり、連休呆けした頭を通常モードに切り換えるのに苦労しておられる諸氏も大勢おられることかと思われる。そしてすぐに土日がやってくるので、あともうちょっと休みたいのになー、というなんとももどかしい気持ちもあるのだが、まあ仕方がない。そういうカレンダーなのだ。ああ、だるい。休みたい。そんなだらだらしたGWを過ごした貴方。いや、わたし。そう、運動不足なのである。それはもう決定的に運動不足なのである。なので運動してみることにした。これで。

 なんというか、ちょっと前にネットで話題になっていたので気になっていたのだが、実際にやってみて(観てみて)笑ってしまった。腕立て・腹筋・スクワットの3種目なのだが、あっという間に終わってしまうのだ。12回×3なので、実質2分も無いのではなかろうか。ははは、余裕じゃないか。と思い始めてみたが、さっそく腕立て伏せで限界を感じてしまった。早い、早いよ、ひなこさん。もっとゆっくりでお願いします、と情けない声を上げてしまったのだ。腹筋・スクワットはまあ問題は無かったのだが。しかし、この程度の負荷で、本当にダイエットor筋トレが出来るのであろうか?とりあえず継続は力なりというのでしばらく続けてみるつもりではある。2100円分の元は取るつもりである。

 しかし、世界はインフルエンザのフェーズ6引き上げ時期を探っている段階だというのに、日本は平和だなーと、いっしょにとれーにんぐのDVDを観ながら(そして運動しながら)思ってしまったのだ。こんな脳天気な文化を生み出す国に生まれてなんとも良かったなーと思ったGWなのであった。


 追記:結局GWはどこにも出かけず、積んでいた書籍の消化に充てたりビデオを観たりして過ごした。豚インフルエンザのおかげで都合の良い言い訳が出来たと内心ほくそ笑んでいたりしたのである。



いっしょにとれーにんぐ [DVD]
株式会社プリマステア
2009-04-24

Amazonアソシエイト by ウェブリブログ


記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


続・豚インフルエンザについて思うこと

2009/04/28 22:13
 WHOによると、豚インフルエンザについて段階をフェーズ4に移行したとのことで、俄然緊張感が高まってきた世界情勢であるのだが、そんなことはお構いなしに日本のGWは何事もなく進行中である。GW明けがどうなるのか大変興味深いところではある、

 興味深いと言えば、日本の消費者のことを第一に考えておられるところの消費者行政担当相である野田聖子議員の発言である。彼女は「豚肉に関してはまったく安全で心外だ。風評被害を起こしては困るし、消費者に間違ったシグナルを送ってもらっては困る」と述べた。これは一部の外食チェーンなどで、メキシコ産の豚肉を使った料理の販売自粛を行った事に対する発言である。なるほど、さすがは消費者行政担当相、言うことが違う。かつての「こんにゃくゼリー」の時には、ヒステリックなまでに規制をかけたのがまるで嘘のような今回のこの対応。かつての自分を猛省し、今回に生かしたと見るべきなのだろうか。そうなんですよね、野田議員?

 さて、実際の所、今、豚をどうこうしたところでどうにかなるのだろうか?今回の豚インフルエンザの一番の問題は人−人感染にあるのではなかったのか?今、一番やらなければならないのは、徹底的な感染者隔離と早期の治療だと思うのだが、そうなると現在もっとも感染者数の多い国であるメキシコの国境を封鎖するのが一番手っ取り早いということになるのだが、現実問題としてそれは無理だろう。様々な問題から米国もそれはしたくはあるまい。だがフェーズ4からさらに5にあがった場合はどうなのだろうか。そんなことも言ってられなくなるのだろうか?6、つまりパンデミックになってしまった場合、これはもう取り返しが付かない事態なので、形振り構ってなどいられないだろう。

 どうにも政府の対応を見ると、後手後手に回りそうな気がして非常に恐いのだ。利益団体の権益を守るのも結構なことなのかもしれないが、取り返しの付かない事態を迎えるやもしれないというときに、なんというか、真剣さは伝わっては来るのだが、熱意を向ける方向が間違っているというか、どうにもそんなような気がしてならないのである。

 潜伏期間は10日程度と予想されているようなので、おそらく連休明けには結果が出ることになるだろう。もし5月10日ぐらいまでに爆発的に患者数が増えたら、今世紀最初のパンデミックということになるのだろうか。そうならないことを祈るばかりである。



3M社製 N95マスク 9210N95(1箱20枚入)
スリーエム ヘルスケア株式会社

ユーザレビュー:

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


続きを見る

トップへ

月別リンク



竹本泉の作品で検索