ただメモをとる人たち

アクセスカウンタ

zoom RSS 宇宙は機関銃より超電磁砲 [二次創作 SS 竹本泉]

<<   作成日時 : 2009/04/25 23:32   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

宇宙は機関銃より超電磁砲 (24P)
(そらはマシンガンよりレールガン)





 後にショーは語る。あの時、確かにぼくは、極太の金属繊維の束が例え無理やり捻じ切られたとしてもあれほどの音などたてないであろうという程の音量で「ぶちんっ」と、まるで落雷により大気が鳴動したのかと錯覚したほどの、切れちゃいけないモノの切れた音を聞いたんだ、と。








『美少女海賊、またも獲物を横取りされる』
『謎の海賊船団テンプルの船団長、美少女海賊に対して宣戦布告。「もうあんたの時代は終わった、老兵は消えろ」との動画FAXが各通信社へ送られる』
『美少女海賊海賊廃業!?なんと引退後は芸能界デビューが決まっていた!所属事務所はあの超大手プロダクションか?』

「いやー、船長、なにやら面白いことになってますな―」
「なになに、『美少女海賊にライバル出現、仮面の美人騎士団団長による海賊行為により星間貨物便の物流が激減。特に火星-木星間の物流に深刻な影響。近く宙軍の派遣も検討』だと?おおやだやだ、物騒な話だねえこりゃ」
「つーかあいつ等いつもいつも俺たちの獲物を横取りしやがって」
「にしてもタイミングがかち合うよな−、まるで狙い澄ましたかのように」
「狙ってるんじゃないのか、実際あのタイミングはありえんだろ常識的に考えて」
「ところで何で仮面つけてるのに美人って分かるんだ?」
「船長船長っ、いつ芸能界デビューするんですか、俺必ず応援に行きますから!」
「てゆーか、美少女って誰のことだよ?」
「だー、もう、なんなのよなんなのよなんなのよー、いったいぜんたいどうなっちゃってんのよー!?」

 なんだかもう言いたい放題で色々と言いまくってるのは、今日も元気だ海賊日和♪
と大海原ならぬ大宇宙をどんぶらこと航海中の海賊船「ダンディ・ライオン号」の船長ラジャとそのクルー達である。かれらは、ここ最近世間を騒がしている新鋭の海賊「テンプル騎士団」と名乗る一団に、ことごとく後一歩のところで獲物を奪われ、非常にストレスのたまる日々を送っていたのだ。

「あー、もうっ、腹立たしいわねー。昨日のを含めて、これでかれこれ何件目なのかしら、あいつ等に先を越されたのって」
『14件目じゃのー。さすがにこうも「ぼうず」が続くと、太公望を気取ったとしてもちと辛いもんがあるのう』
「だいたい、なんなのよ、この女は、変な仮面なんてつけちゃってさっ、顔見せできないような顔してんなら最初からマスコミに写真なんか送りつけてんじゃないわよ!」
 ラジャは、バンッ、と電子新聞をテーブルに叩き付けた。その電子新聞の3割ほどの紙面を埋めている立体写真には秘密クラブでの怪しい会合で淑女が身につけるような顔の上半分が隠れる装飾用のアイマスクを身に付けた、少女と女性の間くらいの外見年齢をしたショートカットのプラチナブロンドが美しい人物のバストアップが写されていた。たしかに、ラジャも海賊行為中にはアイマスクを着用するが、別にそれはその姿を他人に見てもらいたいわけではない。アイマスクは、単に素性を隠すための手段にすぎないのだ。しかし、この馬鹿女は装飾性に溢れんばかりの華美で毒々しいラフレシアのような不気味な自己主張をこれでもかと周りに振りまいてるのだ。なので、ラジャは本気で、この女の頭のネジ具合を疑うのである。

「きー、もうむかつくー!あー、なんかこうバシッとしてドカッとしてスカッとするような事ないかしら?」
「なんだよそれ、わけわかんないよ、ラジャ」
 とりあえずぼくはラジャに落ち着いてもらうために、蜂蜜入りのアイスレモンティーを渡した。女は甘い物が足りなくなるとすぐに怒りっぽくなるっていうしな。まぁラジャの場合は年中無休で怒りまくってる気もするけど。
「ありがと、ショー。んぐっんぐっんぐっ、       ぷはー。あー、おいしかった、もう一杯お願い♪」
 女の子が一気飲みするなよ、と思ったが口にはしなかった。ぼくは無駄なことはしない主義なのだ。別の言い方をすれば諦めただけ、ともいう。ほっとけ。
 あ、そうそう、ぼくの名前はアラクラ・ショー・B。海賊船「ダンディ・ライオン号」でコンピューター技師として働いていて、海賊歴6年目の平凡な男だ。大学卒業とほぼ時を同じくしてこの世界に飛び込んだんだけど、この時代、11歳で大学を卒業するから、これでもまだ17歳なんだ。で、ぼくの目の前で椅子の上で胡座をかきながら頬杖をついてファッション雑誌をつまらなさそうに眺めている、ぼくよりひとつ年下の「がさつな女」がこの船の女船長ことハリエリ・ラジャ・L。海賊歴2年をもうすぐ迎えようとしている、所謂「ペーペー」の新米船長である。
 どうして、そんな新米が(しかも女が)いきなり船長なんてやっているかというと、先代のダンディ・ライオン号の船長であった彼女の祖父の白ひげのじーさんが、ある日酔っぱらって階段から落ちて急死したため、以前からの遺言によりダンディ・ライオン号を孫であるラジャに移譲したからだ。移譲により船の主コンピューターは彼女の生体情報を読み取らないと起動しない仕組みになっていたため、どうしても彼女に船に乗って貰わなければならないという事情があったので、当時ぼくらは彼女を地球から呼び出し「非常に礼儀正しくかつ丁重な説得」により、現在では気持ちよく海賊船の船長に就任していただいている。……いや、まあ、色々あったわけだが、当時のことはあまり思い出したくないんだ。だいたい無茶苦茶なんだよラジャのやつは。ぶつぶつ。
 とりあえず、ブリッジクルー達とともに艦橋に入ってからも、割とノンビリとした緊張感のない時間がしばらく続いていた。ラジャはキャプテンシートのリクライニングを倒してアイピローを目に当てて昼寝までしている始末だ。おいこら船長がそれでいいのか?たしかに、僕たちの船を中心にして2000kmの範囲には、それこそ塵一つ浮いてはいない状態なんだけど、それでも士気ってものがあるんじゃないのか?……この船のクルーに、そんなの今更か。どいつもこいつも極楽とんぼめ。
 と、そんなだらけ気味の空気が漂っていたブリッジだったが、通信士から報告があがってきた。


「船長〜、うち宛に低強度暗号通信が入ってまーす。     えーと、識別は、エウロパの修理屋の親父さんからみたいですぜー、どーします?」
「げ、何よ、代金ならこの前纏めて払ったじゃない。利子まで取りくさりやがってあの親父、ちょっっっっとツケが溜まってたぐらいで年利85%の利息計算ってどんな悪徳金融業者よ、訴えてやるわ!」
「はいはい、訴えたとしても先にぼくらが捕まっちゃうよ。大体、半年以上もツケをそのままにして支払わなかったラジャが悪いんじゃないか、親父さんじゃなくても怒ると思うぞ、ふつう」
 んなことしったこっちゃないわよ、可愛い女の子は何したって許されるのよ、などなどあれこれと世迷言をぶつぶつ呟きながら、とりあえずラジャは通信を開くように通信士に指示した。


『よう、ラジャ。また随分とテンプルの嬢ちゃんに気に入られたみてーじゃねーか』
「うっさいわよ『赤鼻』、こっちは本気でめーわくしてんだから、人の不幸を酒の肴にしてんじゃないわよ。あと、あんたんとこではもう保守は頼まないわよ。ふんっ、こっちは忙しいんだから、用が無いなら通信切るわよ」
 ラジャに赤鼻と呼ばれた赤ら顔の小柄で筋肉質の髭面の男は、かれこれ50年以上に渡り、裏の世界で機械修理一筋で生きてきた職人肌の男だ。白ひげのじいさんが若かった頃からの長い付き合いで、ラジャの代になってからも度々修理で世話になっている。彼は、以前は火星をその根城としていたのだが、年のせいらしく最近火星の重力が辛くなってきたとの理由で、今は木星の衛星であるエウロパに拠点を移している。人類の活動範囲の最前線、無限にあふれるフロンティアの代名詞ともいえる現在の木星だが、一般的な人類の行動半径から言えば、そこは少々、いやかなり不便な場所にあるため、ぼくらとしても彼のエウロパ行きはあまり歓迎できる話ではなかったのだが、それでもこれまでの長い付き合いを変えるほどでは無かったし、彼の腕と情報力、それになによりも彼の口の堅さもあって、今でも彼とは良好な関係を築いている。
 しかし、この男、確かに腕は良いのだが、大変酒癖が悪く、まぁそれ自体はこの世界の男臭い連中の特徴といえば特徴なのだが、赤鼻もその例には漏れてはいなかった。現に今も、ラム酒がなみなみと注がれたグラス片手に口の端には火星スルメを咥えて楽しそうにこちらを見やり、ニヤニヤと笑っている。映像越しにも係わらず酒のにおいが漂ってきそうだった。
『口元、涎たれてんぞ。     っておいおい、落ち着けって。そんな怒んなよ。まあ、向こうは売り出し中のルーキーだからな、手っ取り早くお前さんをつぶして名を上げようとしてんだろーが、せいぜい気をつけな。ルーキーとはいえおまえさんらとは規模が違う。お前さんとこはソロだが、あっちは船団を組んで襲撃するってスタイルだ。……油断していると一瞬で喰われるぜ?』
 出来の悪い手のかかる孫を可愛がるような物なのだろうか。からかいながらも、あれこれとアドバイスをくれるのは、あの親父さんなりの愛情表現なのかもしれないが、ラジャはそれが鬱陶しいようだ。まぁ、あの赤ら顔で、ぼくらが修理に行くたびに酒臭い息とともに頬摺りされるような真似をされちゃ、ラジャでなくとも二度と近づこうなどとは思わないのも納得だけど。
「それよ。そもそも疑問だったんだけど、なんであんな『のーたりん娘』があれほどの組織を編成・維持できてるわけ?第一、旗揚げ金はどこからかき集めたのよ?まさかこれまで地道に働いてきたなんて訳でもないでしょうし」
 それは確かにぼくも疑問に思っていた。ラジャのように、先代から組織を丸ごと引き継いだというのなら話は分かるのだが、テンプル騎士団はそうではない。一旗揚げるにしても先立つものが無ければ、そもそも組織を作ることも出来やしない。宇宙海賊は装備の都合上どうしても金がかかる。金を得るために海賊行為に及ぶが、海賊行為に及ぶためにはまずは初期費用、つまり旗揚げ金がいるのだ、それも結構な額の。それが地上の盗賊団と大きく違う点だ。しかし彼女らは気がついたらあっという間にこの業界に超新星のごとくド派手なデビューを飾り、以後連戦連勝の赤絨毯の上を我が物顔でのし歩いているのだ。どう考えてもおかしい。       それともバックに強力なパトロンがついているのか?たとえばとある物流企業で、そこと敵対関係にある企業からの営業妨害を行うために資金援助を得ているとか。しかし、それにしては無差別な気もするのだが、それすらフェイクなのだろうか。うーん、宙難保険の保険金目当てということも有り得るが、いずれも決定打に欠けるし情報が足りないな。親父さんなら何か情報を持っているのだろうか?
『……まぁなんだ、ここだけの話だがな、噂によると、どーやらあのお嬢ちゃん、やんごとなき家系に連なるお姫様らしいんだとよ』
「「は?」」
 思わず二人で聞き返す。
『いや、だからさ、金持ちなんだよ。だからアレだけの装備と練度を持った船団を持つことが出来たんだろうなー。まぁあくまで噂だから、なんとも言えんが、こんな田舎にいる俺の耳にまで入ってくるぐらいだ、十中八九間違いあるめーよ』
       え、じゃあなに、つまりあのあほは、金持ちの道楽で海賊やってるっていうの?」
 ラジャは、心底あきれたような口調で親父さんに確認したが、親父さんもあごひげをつまらなそうに撫でながらこう言った。
『端的に言えば、ま、そういうこったな』
「あ、あほかー!」
 なんというか、金持ちの考えることはよく分からん。というよりも何でよりにもよって海賊?よっぽどアレな性格してんだろーか。上流階級の世界では色々とストレスが溜まるから、そのはけ口として海賊行為に及んでいるとでも言うのか?にしても、そんな理由で襲われる方はたまったもんじゃないのだろうか?まあ、それはぼくらも人のことは言えないから、お互い様ではあるのだが、しかし、お姫様ねー。やっぱり女はよく分からないや。
 その後、親父さんとラジャは、先日の支払いについての「過払い金返還請求(とのラジャの主張)」についての議論を30分ばかり行い、次回の修理は3割引で行うということで、何とか話はついたところで通信を終えた。

「それにしてもテンプル騎士団って…… いやいや、だいたい、なんで海賊なのに騎士団なのよ。まったく、どーいうネーミングセンスしてんだか」
「たしかに。でも実際の中世の騎士団だって、なかには夜盗とさして変わらないような連中だっていたって話らしいし、これはこれで皮肉が利いてていいんじゃないのかな?本人に自覚があるかどうかはともかくとして」
「あんたも、わりとさらりと酷いこと言ってるわよね。てゆーか、誰なのかしらね、ホント」
『うーむ、わしの紳士録名鑑によると、おぬしと似たような年齢の娘さんを持つ家はおよそ570家。そのうちプラチナブロンドの髪は47家、さらに地球出身は12家、東アジア圏にみられる言語の訛りから、冠島家と織錦家の2家にまで絞り込むことは出来たぞ』
 AIであるラジャの祖父がそう答えた。すでに本人は亡くなっているのだが、この時代、本人の希望により生前のバックアップを残すことが可能なのである。なんともSFな世界である。
「えーと、ありがとう。ところで、なんだって紳士録なんてそんな無駄なもん、わざわざデータ入力してあんのよ、おじいちゃん」
『趣味じゃ』
「……趣味なんだ」
『そうじゃ』
「……」
『……』

「まあいいわ、とりあえず今日も偵察任務に就きましょう。商船航路の大部分が渡航禁止措置になってるけど、中にはあえてそれ狙いで動くやつもいるからね。個人レベルで我慢できずに一攫千金を狙うつもりで密貿易に走る馬鹿も出てくるでしょうし、わたしたちはそいつを美味しく頂いちゃいましょう」
 ラジャは、そう言ってバシッと両手を叩いて解散を促した。各自を持ち場に就かせるためだ。しかし、ラジャのやつも海賊の頭らしくなってきたじゃないか。渡航禁止された航路なら、ばれなければという前提さえクリアできれば、高額な渡航料を支払う必要がない。それにここ数十年でようやく安定しつつあった植民星や衛星コロニーの食糧事情やエネルギー事情などの、ここに来てのこの物価の高騰だ。安全航路を選ぶことによる治安警察と州軍による安全保証料のさらなる上乗せを嫌った連中が、多少の危険には目をつぶって勝負に出てやろうというトラッカーがいてもおかしくはない。いや、むしろ火星辺りの血の気の多い連中なら深く静かに、そして積極的に動くだろう。今頃は木星の衛星に向けて大量の物資を運んだ航宙船が列をなしているかもしれない。
 うん、冷静に時局を読むことが出来るというのは、なかなか出来る事じゃない。やっぱりコイツの天職はホントに女海賊船長だったのかもな。
と、そんなぼくの思考を突然打ち破るかのごとく事態は一変した。

「キャプテンっ!魚雷ですっ!雷跡1、8時の方角、仰角20、距離300、接触まであと20」
「なっ、面舵一杯、囮出して回避急いでっ!」
「やってます!」
「敵はどこっ!?」
「魚雷探知エリアには敵性体探知できません、魚雷のみいきなり現れましたっ」
 ありえない報告に、ぼくもラジャも混乱した。この時代、たしかにステルス技術は向上したが、それでもこれほどの接近を許すほどの欺瞞性は持っていないし、また探知機械も間抜けではない。しかし、それでも現実として敵の姿は見えず、ぼくらが一方的に敵の攻撃を許したという事実は変わりないのだ。さらには
「魚雷、囮に反応せず、まっすぐこちらに向かってきます。接触まであと10切りました」
などという、めまいを覚えそうな事態にいっそ失神してしまいたかった。ああ、ぼくの短い人生もここで終わるのか。さして贅沢な生活をしたいとは思ってはいなかったが、それでもせめて、うまい酒とうまい料理をたらふく食べてから死にたかったなー。
「みんな、衝撃に備えて!」
「衝突しますっ!」
 現実逃避気味だったぼくの耳に、ひどくゆっくりとした声でラジャ達の声が聞こえてくる。あははー、死ぬ瞬間っていうのはひどく時間が間延びするっていう話を聞いたことがあったけど、まさに今それを体感しているのかー、そいつはおかしいやー。と完全にアチラの世界に旅立っているぼくがこの世にお別れを告げようとした次の瞬間、ドガギンッ、と激しい金属と金属の衝突する不快な音が船内に響き渡る。しかし、その後に来るはずの衝撃や爆発音がいっこうに聞こえない。なんだ、どういう事だ、まさか不発だったのか?もしかして、助かった?
「損害報告!」
「……あー、少々お待ちを。       報告します。機関部、異常ありません。各種電装機器、異常ありません。その他の船体装備にも異常ありません。ただ、船体右舷外殻部に軽度の損傷が認められますが、航行には問題ありません」
「どーゆーこと、不発だったの?それとも魚雷じゃなかった?」
「いえ、雷走パターンから見て、昨年国連軍に配備された最新型かと思われます。ネズミの積層電脳を利用した次世代型誘導装置を持っており、現状あらゆる欺瞞を回避すると言われているやつです。たしか最新版のジェーン年鑑に載ってたのを見た覚えがあります。残念ながら、我々の保有する欺瞞装備ではアレには対抗できません」
「なんですって、じゃあ相手は国連軍だってーの!?冗談じゃないわよ、なんでたかが海賊相手に軍隊が、……あ、最近治安警察と一緒に海賊狩りしてるんだっけ?え、でもアレって州軍の話でしょ?なんで国連のエリート連中がこんな場所まで出張って、って、いやいや、今はそんなのどーでもいいわ。どーして最新式の装備を持ったような連中が、私たちみたいな単独船まで追いかけ回すような真似をするわけ?どーせなら噂の騎士団の方にしなさいよっ」
 と、それに対して航宙士はノンビリした口調でこう答えた。
「はあ、あれですかね。もしかしたら、試射のつもりだったのかも」
「じょ、冗談じゃないわよっ。遊び半分でやられちゃたまんないわ、納税者なめんなー!」
「払ってませんよね、船長」
「払ってないよねぇ、船長」
『払ってないのう、ラジャ』
「う、うるさいうるさいうるさーい!そんな場合じゃないでしょーに!」
 なんていうか、そのあまりの緊張感のなさに、ぼくも一気に現実に引き戻されてしまった。そうだ、あきらめてしまうだなんて、ぼくらしくもない。まだ死んでしまうと決まったわけでもないんだ、それに相手はこっちを舐めきっているのか、意図は不明だが信管抜きの魚雷なんて撃ってくるような相手だ。うまく立ち回れば、何とかなるかもしれない。
       あー、ラジャ。とりあえず全周探査だ。どうせこっちの位置はばれてるんだから、かまやしない。センサー最大で索敵してみよう」
「そうね、でもその前に、国際共通周波数で相手に呼びかけてみるわ」
「? ああ、それは構わないけど、何をやらかすつもりだい?」
「ん、ちょっとね」
 ニヤリ、と精神的に3歩ほど後ろに下がりたくなるような、それはそれは悪い笑顔で彼女は微笑んだ。

『あー、テステス。どう、送信できてる?ん、OK?       おほんっ。さて、さっきは大変素敵なプレゼントどうもありがとうダンディ・ライオンの代表として一応お礼を申し上げておくわ後貰いっぱなしじゃ悪いんでわたしからも是非ともお礼をお返ししたいから顔を見せてくれないかしらってゆーか随分と舐めた真似しくさりやがってふざけんじゃないわよどこのどいつだかしらないけどこの借りは100億倍の100億乗にして返してやるからさっさと姿を見せなさいこの腐れ(AIにより自動検閲削除)が!それともわたしが恐いのかしらストーカーみたいに後ろからオンナノコを襲うなんてよほど容姿に自信のない変態ワッチ野郎なのね違うってんならさっさと姿を現しなさいこのスットコドッコイ!』
 これで姿を現すようなら、正真正銘の馬鹿だと思うのだが皆はどう思うだろうか。ぼくとしては挑発するにももう少しクールでクレバーなやり方があるかと思うのだが、直情的な性格の彼女にそれを求めるのは無理だったようだ。さて、遺書でも今のうちにしたためておくか。えーっと、ラジャの馬鹿野郎と無理心中する羽目になりました、呪ってやる。ってこれじゃぁ遺書じゃなくて単なる愚痴じゃないか。
 と思ったら相手は相当な馬鹿なようだった。なんと直後に映像回線が開いたのだ。

『ごきげんよう、美少女海賊さん。ご希望通りに姿を現してあげたわよ』

 と、突然、ぼくたちの真後ろ、6時の方角、上下角0、距離にして1kmもないであろう空間に突如として大型船舶が現れた。っておいおい、なんだよあのバカみたいにでかい船は、余裕で全長300mはあるんじゃないのか、船っていうより艦だな、あれはもう。ってゆーか、エンタープライズ級?こんな場所で?ぼくたちみたいな基本非武装の商船(に偽装している)相手に?冗談にしても笑えないよ。いやいや、そんなことよりも       
「ビジュアルステルス!? 嘘だろ、もう実用化されていたのか?」
『あら、これのこと知ってるやつがいたの?もっとも、まだ試作モデルのさらに試験運用中みたいなものなんだけどね、伝手を頼って特別にわたしの艦に搭載してみたの。船体外部も高価な特殊素材で覆う必要があるし、エネルギーの消費も馬鹿みたいにかかるから、貴女達みたいな貧乏人には到底扱えない装備ね。ああそうそう、自己紹介が遅れたわね。わたしがテンプル騎士団の団長よ、以後お見知りおきを、そしてさようなら』
 びきっ、とラジャのこめかみに血管が走る。おおすげー、人間、本気で怒ると頭の血管って浮出るもんなんだな。
(ショー、船体用の補修塗料を後部脱出カプセルに詰めて最大加速でぶつけてやりなさい。遠慮はいらないわ、今なら絶対当たるから。40秒で準備なさい)
(……はぁ、了解)
『悔しくって?悔しいかしら?悔しいわよね〜?今なら、有り金全部差し出して、どうか命ばかりは助けてくださいと土下座で謝れば、寛大な私は前向きに検討するにやぶさかではなくてよ?』
「それって、どう考えても助ける気はないでしょあんた」
『誤解だわ、いやね、言いがかりはよしてくれない?貴方みたいな下品な女と口をきくのも汚らわしいのに、これ以上無駄な時間を過ごさせないでくれないかしら』
 みしっ、とラジャのいる方角から嫌な音が聞こえてきたので振り返ってみると、見事に両手から地面に血がぽたぽたと滴り落ちていた。おいおい、マジで恐えーよ、これ以上ラジャを挑発するのやめてくれよ。てゆーかラジャも「早くしないとあんたもぶち殺すわよ」って背中で語らないでくれよ。やってるよ、今やってますよ、あと30秒ほど時間稼いでくれたら発射するから。
「それにしてもあんた、どっかの金持ちのお嬢様らしいけど、こんな所に一隻で来るなんて他の取り巻き連中はどうしたのかしら?それともアレ?金の切れ目が縁の切れ目ってヤツ?ふんっ、所詮成金よね、そんなセンスのない仮面で顔隠しちゃって、男漁りに仮面舞踏会にでも出るつもりなのかしら似合ってないのよ究極的にださいのよ見てるこっちが気を遣うような格好しないでよ田舎者は田舎者らしく故郷のソフホーズにでも帰って芋でも掘ってろ、このメスゴリラ!」
(ラジャ、準備完了いつでもOK)
(よしっ、やっちゃいなさい!)
(はいはい、了解、ポチッとなっと)
『そう、それが貴女の遺言なのね、残念だわ』
「ええ、こちらも残念だわ。あ、あと、これわたしからのプレゼント、もう送っちゃったんだけど気に入ってもらえると嬉しいわ。あと2秒でそちらに届くから。あら、もう届いたかしら?」
 真空なので衝突時の音は聞こえなかったが、最大加速で射出された船体塗料が満載された数十にも上る数の脱出カプセルは。ゴガンッと派手に船体のいたる所にぶつかった後、爆散し、そして塗料をその美しく白銀に輝く船体にまき散らしていった。
『? なに?そんな豆鉄砲を食らったところで、何ともないんだけど、その行動に何か意味があるのかしら?余計な怒りを買うだけだってことぐらい分からないの?』
「ふふん、あんたのその不細工な素顔にお化粧してやったのよ、ありがたく思いなさい」
『あら、死に化粧は貴女にこそお似合いなのに。そこの隣の彼氏にでも頼んで貰ったらどう?貴女がするよりも男の化粧の方がまだ上手かもしれないわよ。最後の時間なんですもの、恋人に着飾ってもらうぐらいの時間をあげる情けはかけてあげるわ。乞食のように這いつくばって感謝なさい」
 ついに、ぶちんっ、と神経に障る大きな音が僕の耳には確かに聞こえた。恐い、隣を見たくない。どんな状況なのか確認しなければならないが、その勇気がぼくにはないが、ええい、男は度胸!
 と、そこには、俯きながら何かに耐えるようにプルプルと震えるラジャがいた。顔は、一流の美容技師により手入れの行き届いた、その流れるような美しい金髪の陰に隠れ、その表情までは分からないのだが。
(や、やばい、あれは完全に切れてる。特殊ベークライトで固めようが、大結界に封印されようが、なにがなんでもぶち破ってやるって、そんな雰囲気だ)
「……ふふ、うふふふふ、こ、こここ、こここのわたしをここまでコココココケにすすするなんて、いいいいい度胸してんじゃないのよふふふふさげんじゃないわよ何様なのよあんたホントにむかつくわ」
 ビンゴ!って言ってる場合じゃないだろ。
「お、おいラジャ!?大丈夫か、……その、特に頭の方は」
「っるさい!        通信カット、全隔壁緊急閉鎖!」
『アイアイ、マム。全隔壁緊急閉鎖しました』
 ラジャが普段のAI(先日亡くなった、実の祖父のバックアップが入力されている)ではなく、戦術支援用のAIに命令を切り替えるため、黄色と黒の目にも毒々しい縁取りと、透明な保護板で覆われた       そのなんとも趣味に走った、その中には赤いスイッチがあり、それを押すためにラジャは右手を勢いよく叩き付けた。
 バリンッ、と保護板の砕けた音がブリッジに響き渡る。戦術支援用AIが先の命令に対する復唱を告げたと同時に、各ブロックの隔壁が一斉に緊急閉鎖される振動が伝わってきた。
「生活ブロックへの送電を物理閉鎖、電力全面カット!」
『生活ブロックの電力を全面カットしました』
「側面1番と4番の燃料バルブ緊急閉鎖、圧力は2番と3番に誘導したら推進剤と添加剤の混合比をギッリギリまで燃えるように変えて臨界まで上げて頂戴っ」
『1,4バルブ緊急閉鎖、2,3注入燃料混合比変更中     終了。推進制御系安全装置強制解除。臨界まで、あと20』
 ギッリギリまでとかいう曖昧な命令に対し、ぼくの斜め向かいに座っていた、わが船の天才航宙士は、多分、そりゃもうすっごい加速が欲しいってことなんだろうなーと能天気に考え、横から戦術支援AIが算出した実用安全範囲内に収まっていた燃料混合比の数値設定を、(彼が勝手にそうだと思い込み、しかもあながち間違いでもない)船長好みの数値に神業的な暗算でもって数秒で算出したのちに改竄を行い、ホイホイと設計上の燃焼室内耐圧限界値を軽く上回るチューニングを口笛を吹きながら嬉々としながら行っていた。この男、実に馬鹿である。
 だが、その命令にはさすがに、ラジャの隣にいたぼくは、ぎょっとした。
「お、おい、ラジャ!それはマズ       っっ」
「臨界突破後、船内慣性制御最大、2番と3番は同時に開放!対面に来たら、あの性悪女のデカブツの醜いどてっ腹に錨をぶち込んで傷物にしてやりなさいっ、いけー、超信地旋回!」
「おまえ宇宙船で無茶しすぎだろー!」

 ズンッ、と身体に衝撃が走る。慣性制御では殺しきれないほどの回転系のベクトル変換が始まり、誰も彼も、何かにつかまっていないとそのまま果てまで転がってしまう勢いだ。ゴゴゴゴゴーと、本来は姿勢制御用の側面補助エンジンからの音とはとても思えない轟音が船内に鳴り響く。また、プラズマ化したイオンが、それぞれ逆方向へと渦を描くように遠ざかっていくのがサブスクリーンにより、なんとか確認できた。それは、船を天頂方向から眺めれば、有史以前の小銀河の誕生シーンを高速再生しているようにも見えた事だろう。また、メインスクリーンに映る漆黒の暗闇のなかに浮かぶ純白に輝く星々は、スクリーンの左から右へと勢い良く流れていき、さながら流星雨の大洪水で大出血サービスの大盤振る舞い大安売りといった大謝恩セールの様相を呈していた、って、だぁー、もうホントに本気で勘弁してくれー!

『敵影、約2秒で正面に捉えます』
「おちなさい、蚊トンボっ!」








 その後、錨をぶち込んだ直後の事であるが、前世紀よりの有名な警句を思い出していただきたい。

 『赤信号、車は急に止まれない』

 さて、見事に180°旋廻を決め、先の塗料のおかげで再びビジュアルステルスで消えた筈の艦も、ぼくらには丸見えだった。そして錨の射出に成功し、「我、敵性艦に対して強襲揚陸せん、みな続けー!」と、ラジャが前世紀の戦争映画や海洋冒険ものの観すぎなのか、突撃ラッパを吹き鳴らさんばかりの景気の良い声を上げようとした矢先
        お気づきの方はお気づきだろうが、ぼくらの船は現在進行形で、大絶賛慣性モーメント中であり、慣性テンソルなのである。さらには錨を射出し、相手の艦のドテッ腹に強力な一撃をぶち決め、電磁石と超速乾性の侵食型固着固定剤により双方は(お互いにとって真に不幸なことに)強力に固定された状態だ。また、錨に接続されているワイヤーは、アラミド繊維や炭素繊維なんか目じゃない、地球の軌道エレベーターにも使用されている直径ナノメートル単位の、引っ張り強度は言うに及ばず圧倒的な耐熱耐圧対ガス耐酸性をもつ特殊繊維を兆の単位で編みこんだ、それはもう笑っちゃうほどしなやかで頑丈なスマートケーブルなわけで。つまり、それは、複雑怪奇で魑魅魍魎が跳梁跋扈する運動方程式など持ち出すまでもなく       

「うぎゃー、なななななんなのよ、この揺れはー!慣性制御、どうなってんの!?重力制御に姿勢制御は!?」
 相手も軽く巻き込んでの、観客のいない無様なダンスを2隻で踊っていることになるわけである。

「ちょ、ちょっと、ははははやく船の体勢を整えなさいよ、というか、ここここの回転とひねりをとりあえずなんとかしてよーぎぼぢわるぃぎぼぢわるいぃぃ〜」
「あっはっはっは、どっかの馬鹿が宇宙空間で『超信地旋回ー♪』なんつって姿勢制御用のエンジンと各種電装系をまとめてお釈迦にしやがったから現状どーにもなんねーよ」
 うぇ〜、と情けない声をあげながら、補助電力のみとなったため、薄赤ぐらいブリッジの中で、必死に電力が落ち真っ黒になったコンソール画面にしがみついているラジャだったが、無理も無い。今まで船内の重力制御装置によってほぼ1G環境下に適応していた人体が、いきなり、大昔の宇宙飛行士が訓練用に用いていた、対G訓練装置と無重量状態における三次元空間を立体的に把握するための三軸回転装置の中に、ゴミをゴミ箱にでも『ぽいっ』と捨てるようにして、まったくの別次元に気楽に放たれたようなものなのだ。男の僕でもかなりツライ。
 正直、酔いが増すのであまり見たくは無いのだが、スクリーンを眺めやると満点の星達が面白いようにグネグネと踊りまくっているようにも見える。仮に、もし今、船体外部壁で船外作業などをしていようものなら、遠心力で宇宙の果てまで飛ばされることになるだろう。もっとも現在のこの船の描く軌道と、この宙域からだと、大抵はその前に木星の重力にでもつかまって木星へと望みもしないダイビングをする羽目になりそうなのだが、いずれにしても助かる見込みはないだろう。
 一方、テンプル騎士団の艦はどうかというと、ダンディ・ライオンとは質量比に大分差があるため、ぼくらが一方的に振り回されているだけのようにも見えるが、それでも宇宙空間では不動というわけにはいかず、その巨体は三軸での不規則な回転を始めており、全ての制御用スラスターが忙しそうに作動しているところからみると、少なからずあちらも制御を失っているようにみえた。

「あー、キャプテン、まことに残念なお知らせですが、主エンジンと副エンジンをマニュアルで操作して、なんとか船を水平に戻そうとは試みておるんですが、ワイヤーを切らないことにはどうにもなりませんね」
 と、今回の事態を引き起こした片棒を担いだ航宙士がそう「しれっ」と意見具申した。おせーよっ、お前分かってただろこうなるの、何ニヤニヤしてんだよこの年中無休のお祭り体質のド変態マゾヒストが!
「うぇぇぇぇ、せっかく捕まえたのに手放すなんて〜、あうあうあうあうあう〜」
 よほど悔しいのか、涙目で歯軋りしているが、果たしてこの状況をみて一方的に捕まえたと呼んでよいものなのかどうなのか。いや、それに、これ、もう無理だろ。相手も自分の姿勢制御で手一杯みたいだし、こっちのことなんて構ってられないだろうから、下手を打たなくてもこのままだといずれ衝突するぞ。それ以前に今度こそ本物の魚雷をぶつけられる恐れもある。これほどの至近距離で撃たれるとは思わないし思いたくも無いが、あちらも緊急避難として多少の自損は覚悟の上で撃ってくる可能性は十分ありうる。この場合、決断は早ければ早いほどお互い被害は少ないのだ。
「おい、ラジャ。ここらが潮時だ、ケーブルを切断してさっさとずらかろううぜ。応援を呼ばれたら太刀打ち出来なくなる」
「わ、分かってるわよ、そんなことくらい……ケーブル脱落、カウント10!あと、0カウントと同時に固着固定剤を爆破!ざまみろっ」
『アイ、マム。カウント10…9…8…7……』










 なんとか無事にケーブルの切り離しに成功した我らが愛船『ダンディ・ライオン号』はその後、船体の一部が爆破された敵艦の混乱に乗じて、その隙に航宙士の変態的な腕前によるマニュアル操作により、姿勢制御用のスラスター無しで、僅か36秒という早業で船体を太陽系面に対して水平に戻すことに成功したが、原因と結果がアレなだけに、実に誰にも誇れない偉業を成し遂げたことに本人だけは満更でも無さそうに自己満足しつつ、現在、木星小惑星帯であるトロヤ群へと全力で逃走中である。









「悔しいか?」
「ふんっ、偶々よ、た・ま・た・ま。相手は運が良かっただけね。でも次は無いわ」
 まだ気持ち悪いのか、顔色はさえないが、それでも減らず口だけは一人前に叩くのだけは忘れない程度には回復したのだろう。
 やれやれ、まったくこの女船長様は。ようやく海賊家業が板についてきたかと思ったらこれだ。まだまだぼくたちのサポートが無いと安心しておちおちとサボることも出来やしない。

「……まぁそれはともかくとしてだ。で、この惨状どーすんだよ」
「だああぁー、そういえば電磁固定するの忘れてたぁー」

 もう、すっごい有様である。生活ブロックの電力をカットしたため、各人の個室や娯楽フロア、調理フロアといった場所では電磁固定が働かず、また慣性制御も追いついていなかったので、各物体はそれぞれが慣性の法則の理論通りに振る舞い、       結果、全てが撒き散らされていた。

「あーあーあー、すごいなこれは。隔壁を閉鎖してなかったら被害はもっと広がっていただろ、これ」
「電力ケーブル沿いに発生する船内火災が怖かったから生活ブロックの電力は物理的にカットしたし、あと船体の剛性を強化するために隔壁は閉鎖したんだけど、……ま、まぁ結果としては、そ、その、よ、良かったわよね?」
 上目遣いを使っても駄目な物は駄目だ、このばかもんが。
「キャプテン!」
 だから、ぼくは、彼女に命令を下すことにした。
「は、はいっ」
 彼女も、ついその場のノリなのか、慣れない敬礼なんて真似をしてみせている。
「これより、船体の補修及び全フロアの緊急点検と大掃除を始めるから、全員集めて直ちに開始。ラジャは作業着に着替えて全部のフロアを一人でモップ掛けすること!」
「……う、うわーんっ、わ、わたしみんなを守ったのにっ。キャ、キャプテンなのにっ、ショーがいぢめるー!」
「こらー、逃げるな、ラジャー!」










 まったく、いつになったら海賊船長らしくなってくれるのかね、我らの船長様は。やれやれ、明日もまたドタバタした一日になりそうだ。もっとも、そんな毎日も悪くは無いかと最近思い始めたぼくも、彼女に相当毒されてきたのかもしれないな。







おしまい

----------

原作:「ちまりまわるつ」に収録 『レディ・タンポポ』シリーズより










・ただメモのつぶやき

 ラジャっぽく描写できているでしょうか?目をつぶってそのキャラクターがそれっぽく動いてくれているようだと、大変嬉しいのですがー。前回重めの話だったんで、今回は割とライトな、竹本さんっぽい明るい話になりました。がんばれラジャ、くじけるなラジャ、きっと明日もテンプル騎士団はダンディ・ライオンをストーキングしてくるぞ!(笑)

それでは、また次の機会まで、ごきげんよう。うじゃうじゃ

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
宇宙は機関銃より超電磁砲 [二次創作 SS 竹本泉] ただメモをとる人たち/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる